直葬とは|メリット・デメリット・費用をわかりやすく解説
更新:2022.11.03
近年、通夜式・葬儀告別式という一連の儀式は行わず、火葬のみを行う直葬という葬儀形式が登場しました。
内容を正しく把握していないと、そんなつもりではなかったとトラブルに発展する場合もあります。
普段実際にお手伝いをさせていただいている葬儀社の立場から、直葬のメリット、デメリットを解説させていただき、正しい知識をつけてご判断いただければと思います。
直葬とは
直葬とは通夜・葬儀を行わず、火葬のみを行う葬儀形式です。基本的に寺院による読経はありません。故人を納棺させていただき、家族がお別れを済ませたら、火葬場へと出棺となります。
直葬の「直」は、「直接」の略で、直接火葬場へ向かう葬儀→直葬と言われます。
ですから葬儀会館や自宅で一晩を一緒に過ごし、翌日出棺という形式ではなく、お亡くなりになられた場所から火葬場へ直行という形式を基本的には意味しています。
現在は、葬儀社によっては、一時的に葬儀会館や自宅へ安置して、出棺までの時間を過ごす直葬も増えています。
直葬が生まれた背景
直葬が生まれた背景として、葬儀にかける金銭的余裕がない方々が増えていることがまず挙げられます。
給与が上がらない、物価が上がる、平均寿命が上がる、核家族化が進む、など様々な要因が絡んでいますが、格差社会が広がる現実を葬儀の場でも感じることがあります。
もう一つは宗教離れもあります。
付き合いのある菩提寺がない方も増え、葬儀に読経が無くても構わないという方は年々増えています。
それでは困るという方の為に、火葬場で簡単な読経を上げる方法もオプションで登場し、直葬人気に拍車をかけているのが実情です。
直葬のメリット
直葬のメリットを見ていきましょう
費用が安い
とにかく通常の葬儀に比べて費用が圧倒的に安いことがメリットです。
最近ではネット上で総額10万円未満を謳う葬儀社が多くなっています。
宗教色がないので内容は自由
読経がなく、宗教色がありませんので、出棺までの過ごし方は基本的に遺族の自由です。
あれをしてはいけない、これはしてはいけない等を考える必要はありません。
家族で読経をあげても構いません、歌を歌っても構いません。棺の中を薔薇の花びらで敷き詰めても構いません。
身体的、精神的負担が少ない
面倒なことを敬遠しがちな方にとっては、直葬はほぼ葬儀社へお任せできるので、身体的にも精神的にも負担が少ないため、魅力的に映るかもしれません。
ご遺体の状況を気にかけたり、接待に気を遣ったり、準備に忙しくしたりすることはありません。
費やす時間が短時間
直葬の場合、出棺前のお別れの時間に合わせて家族が集まります。
通夜・葬儀と2日間ずっと故人のそばで過ごすという形ではありません。
そのため、費やす時間というのは短時間になります。人によってはメリットになる場合もあるでしょう。
希望すれば読経もできる
希望すれば読経も依頼できます。読経をしていただくことで気持ち的にも葬儀が行えたと安堵するご家族もいらっしゃいます。こういう選択肢があることは良いことです。
直葬のデメリット
次に直葬のデメリットを紹介させていただきます。
大人数の葬儀には向いていない
家族でお別れをして火葬場へ向かう形式のため、大きな会場が用意されているわけではありません。たくさんの方が集まっての葬儀には向いてないので、基本は少人数で行う形となります。
故人のそばで最後の夜を過ごせない場合がある
葬儀社によっては、故人のそばで過ごせない事もあります。
故人のそばで一晩過ごすなら追加料金がかかることも多いので、予め確認しておきましょう。
お別れの花がないことがある
葬儀社によっては、直葬プランには花が含まれていない場合もあります。
最後のお別れの時、棺へ入れる花が何もないと、その場で初めて知ることだけは避けたいものです。こちらも事前に確認しておきましょう。
家族が自分達で用意するケースもあります。
周囲の理解を得づらい場合もある
故人の兄弟など親族の理解を得づらい場合もあります。可能であれば後々のトラブルを回避する為にも、事前に相談しておくことをお勧めします。
訃報を後で知る方が出てくる
少人数で行うため、終わった後に後日訃報を知り、家や職場に弔問に訪れる方、香典を持参される方がいらっしゃるかもしれません。
そのことを念頭に置いて過ごしていくことが必要です。
直葬の費用について
気になる費用についてもご説明させていただきます。
費用の相場
直葬の費用相場は、税込10万円未満の葬儀社が多くなりました。
良心的な葬儀社であれば、実際に依頼してもその通りの金額で行われています。
そしてそういう葬儀社が多くなっているのは、消費者にとって良いことです。
ただし、この場合ご注意いただきたいのが、多くが最後の一晩を故人と一緒に過ごすことはできない、お花もない内容であることです。
例えば「小さなお葬式」や「よりそうお葬式」でも、やはり最後の一晩を一緒に過ごす場合は、別途料金がかかります。
「小さなお葬式」は花がありますが、「よりそうお葬式」では花はオプションです。
このように費用だけでなく内容も見ていく必要があります。
費用の内訳
ここでは内訳を見ていきましょう
・棺
故人を納棺して火葬場へと向かう際に必要になります。
故人の体が大きい場合、あるいは身長が高い場合は、大きめなサイズの棺が必要となります。
その場合、葬儀社によっては、別途料金がかかることがありますので、確認が必要です。
・骨壷
火葬終了後に遺骨を収める容器で、必要となります。
しかし収骨を希望されない場合は、必要ありません。
・寝台車及び霊柩車
お亡くなりになられた場所から火葬場まで、あるいはお亡くなりになられた場所から一時お預かりの場所までの搬送料金が必要となります。
・ドライアイス
故人の体の腐敗進行を遅らせるのに必要になります。
プランに含まれているのか、オプションなのか、確認しましょう。
故人の尊厳を守るという点で必要です。
・安置スペース・控室
葬儀社から提供されるのは、故人のみが滞在できる空間なのか、故人と家族が一緒に滞在できる空間なのか、確認しておきましょう。
多くの場合は、故人のみ滞在できる空間となります。
いわゆる「お預かり安置」というものです。
家族も一緒に過ごせる空間を希望の場合は、ほとんどの場合、別途料金がかかります。
・お別れ用の花
お別れを行う際の花は、別料金なのかどうか確認が必要です。
自分達で準備を行う方法もあります。
また、花が無くても直葬は可能です。
そのため後から追加で対応を前提に、あえてプランに花を含めない葬儀社もあります。
ご家族の希望に応じて葬儀社は対応します。
直葬は、広島でおすすめ出来るのか
直葬は、広島でもおすすめできる葬儀形式です。
理由としては、東京や関東では、火葬場の都合で臨終から火葬場までの時間が長いことが多く、3〜4日待つのが当たり前です。
そのため、故人をご安置する日数も必然的に長くなるのですが、広島の場合は、火葬場が満杯で日程が延びてしまうことは少ないです。また、火葬場は、ほぼ年中稼働しています。
そのため、関東に比べて広島は、直葬を行うにあたって障害が少ない地域と言えます。
直葬の認知度も高まっていること、安価で小規模な葬儀へのニーズが高いことを踏まえても、広島県は他県に比べて直葬をおすすめできます。
浄土真宗の門徒様が多いので、火葬前に読経をあげていただく方法も一つの選択肢として、ご一考してみてはいかがでしょうか。
直葬をおすすめできる広島の葬儀社は
広島で直葬をおすすめできる葬儀社は、筆者から見ると地場の葬儀社で数社あります。
料金もサービスも十分おすすめできるのですが、ここでは弊社の広島自宅葬儀社をお勧めさせていただきます。
他社と異なるのは、選べる二つの方法があります。
■1.最後の一晩を自宅で故人様と共に過ごしていただき、翌日自宅から出棺という形です。
■2.臨終にお立ち会いいただき、翌日今度は火葬場にお越しいただき、火葬へお立ち会いいただく方法です。
その間は故人様は弊社にてご安置させていただきます。
こちらは自宅へ安置は難しいという方、事情があって極力全てを葬儀社へお任せしたいという方におすすめです。
低価格にて承っていますが、こちらを選択された方が引け目や負い目を感じたりすることのないようにサービスも充実したものになっています。人の命の重さに大小はありません。
どんなお葬式でも誠心誠意ご奉仕させていただきます。
直葬の料金は、75,000円(税込82,500円)と広島県内最安値です。依頼してみたら後で追加料金が発生したということもありません。
広島市内だけでなく、広島県内全域こちらの価格です。
詳しくは下記でご確認くださいませ。
葬儀社によって違う直葬、ここをチェック
直葬を依頼する葬儀社を見極めるポイントをアドバイスさせていただきます。
・安ければ良いでしょ?という接客態度は論外です
・直葬希望を伝えると対応が雑になる
・ドライアイスは含まれているか
・花は別途用意が必要かどうか
・部屋は故人のみ滞在か、家族で滞在できるのか
・都合で1日延長になった場合、追加料金はいくらになるか
・葬儀後のことまでフォローがあるかどうか
まとめ
直葬は価格が安いため、年々需要が高まっている形式ですが、安価でもサービスが悪ければ、困ります。葬儀社の対応で不愉快な気持ちになるようであれば最悪です。
そうならないように、事前にお電話でも構いません。一度興味を持った葬儀社へ事前に相談してみることをおすすめします。
直葬は信頼できる確かな葬儀社で行う場合、内容的にもご満足いただける形にきっとなり得ます。
人が亡くなっているのです、一大事です。
お金をあまりかけられないけれども何とかしてあげたい。
その思いに応えようと企業努力を怠らない地場の葬儀社はたくさんあります。
ただ安価なだけではないことは、きっとご理解いただけるはずです。