四十九日を家族のみで行うときの注意点は?案内、場所、費用、香典について

更新:2022.08.31

葬儀の後には、すぐに四十九日法要の準備を始める必要があります。

とくに主な親族だけの家族葬を行った場合などは、「法要も少人数にしたい」「四十九日は家族のみでよいのでは?」という希望や疑問が頭をよぎる人もいるでしょう。

少人数の葬儀が人気となるなか、法要も簡素化の動きが見られます。

四十九日法要に親族みんなを呼ばず、家族のみとした場合の案内や法要場所、費用、香典などの注意点を解説します。

四十九日法要は家族のみでも大丈夫

結論から申し上げれば、四十九日法要は家族のみで行っても問題ありません。

法要をどのように執り行うかは、供養の主役である施主が決めてよいものです。

葬儀を「家族葬で行う」と決めたときのように、四十九日をはじめとした法要についても、葬儀のとき喪主となった人や遺族が、参加する親族の範囲を決めてよいのです。

葬儀や供養に対する考え方が多様化している最近では、親族だけが参列して小規模で行う家族葬が主流となってきました。

それに伴い、葬儀後に行う法要についても、簡素化、簡略化の動きが見られます。

その傾向は、昨今のコロナ禍によって加速している感があります。

「密」を避けるため最少人数の法要とすることを選ぶのは「感染症対策として当たり前のこと」という意識が、日本中に定着してきました。

ただし、親族への案内は丁寧に行う必要があります。

親族の中には「葬儀に呼ばれたのだから、四十九日にも当然呼ばれるのだろう」と心づもりしている人もいるためです。

また、案内状をつくるか否か、会場をどこに設定するか、香典を受け付けるかなど、親族みんなを招待する場合に比べて考えるべきことが多々出てきます。

これらの注意点を、一つずつ解説してまいります。

四十九日を家族のみで行うときの範囲

四十九日法要を家族のみで行うと決めたら、参加の範囲を考えましょう。次の4つの範囲が考えられます。

同居家族のみ

施主が今同居している家族だけでひっそりと行います。

独立した子世代を含む

かつて同居していた子どもたちを呼びます。

独立した子世代の一家を含む

子どもたちと、その配偶者や孫世代も呼びます。

故人の「家族」という視点で参加者を選ぶ

故人が同居していた「家族」という視点から参加者を選ぶと、例えば故人が施主の親だった場合は、施主のきょうだいを呼ぶことになります。

施主の子どもであっても、故人と別居であった場合は除外されます。

ほか、同居していたか否かで決めずに、近隣に住んでいる親族だけに代表して参加してもらうという方法もあります。

四十九日法要を家族のみで行うときの案内方法

四十九日法要を家族のみで行うとき、案内方法は以下のように分けるのがおすすめです。

法要に出席する家族にはひとまず口頭で伝え、必要があれば案内状をつくる

参加対象者の家族には、四十九日法要の日時、場所、服装、会食の有無をまずは口頭で伝えます。

その後、文面でも情報共有しておくとよいでしょう。

文面の送付については、参加者が気の置けない家族だけであればメールやLINEなど普段やりとりしている方法で構いません。

一方で、子世代の配偶者や施主から見て目上の人が参加する場合は、葉書等で案内状を作成しましょう。

法要に出席しない親族(葬儀に参列した親族)には事前に電話等で説明する

法要に出席しない親族のうち、葬儀に参列した親族には、前もって「四十九日法要は家族のみで行うことにしました」と口頭で丁寧に伝えましょう。

近隣であれば直接出向くのが丁寧ですが、電話だけでも構いません。

なかには「法要に出席しないのなら、香典や供物だけでも送りたい」と考える親族がいるかもしれません。

ありがたいことではありますが、後で香典返しを送ることを負担に思う人もいるでしょう。

香典や供物を辞退したい場合には、この時点でしっかり伝えます。

葬儀に参列しなかった親族には法要後に葉書等で知らせる

葬儀に参列しなかった親族には、法要後の報告で構いません。

四十九日法要を行った日にちを明記したお知らせ状を出しましょう。文面例は、次の通りです。

拝啓 寒冷の候 皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます

去る○月△日 亡き●●の四十九日法要を執り行いました

本来であれば皆様にご臨席を賜るところでございますが このたびは家族のみとさせていただきました

勝手ながらご理解いただければ幸いです

生前のご厚誼に陳謝いたします 敬具

四十九日法要を家族のみで行うときの場所

家族のみで四十九日法要を行う場合、次の3つが会場候補となります。

自宅

集まる人数が少なければ、自宅でもそれほど手狭になりません。

僧侶が着替えをする空間を準備しましょう。

また、儀式に使う仏具が揃っていない場合、僧侶に持参してもらう必要がありますから、事前に相談しましょう。

自宅で行う場合に用意するものは下記の記事でご確認いただけます。

寺院

菩提寺と相談の上、寺院で行うという選択肢もあります。

法要の後に納骨やお墓参りをしたいと考えている場合、お墓の近くの菩提寺で法要ができれば、移動の負担が最小限で済みます。

法要会館

葬儀社のなかには、葬儀だけでなく法要にも対応している会館を準備しているところがあります。

食事ができる会場も併設されている場合が多いため便利です。葬儀を行ったときの葬儀社などに相談してみましょう。

四十九日法要を家族のみで行うときの費用

四十九日法要 イメージ

四十九日法要を家族のみで行うときの費用は、3万円から26万円程度です。

内訳は以下の通りです。費用の大きな部分を占めるお布施の詳細についても解説しているので、参考にされてください。

会場利用料

自宅で行う場合、会場利用料は必要ありません。寺院や法要会館を使う場合には、3万円から5万円ほどの利用料が必要になります。

納骨やお墓参りの費用

法要後、お墓に立ち寄り納骨やお墓参りをする場合には、お墓に備えるお花、お菓子などの供物、線香、ロウソクを準備します。

全部で3000円から5000円程度です。

会食費用

法要会館や料亭などで改まった会食を設ける場合には、一人あたり3000円から7000円ほどと考えましょう。

家族5人での食事なら1万5000円から3万5000円程度です。

折詰弁当の持ち帰りとする方法もあります。

また、家族のみなのでかしこまって会食をする必要はないという考え方でも、問題ありません。

会食を行わないケースは年々増えています。

法要料理にこだわらず、故人が気に入っていたお店で食事することを選ぶ家族もいます。

お布施

四十九日法要のお布施は、以下の4つです。

■法要のための「お布施」

四十九日法要のお布施の相場は、2万円から5万円程度です。

■交通費としての「御車代」

相場は5000円ほどです。寺院で法要を行う際は、御車代は必要ありません。

■会食代わりの「御食事代」

相場は5000円ほどです。折詰弁当を用意したり、僧侶が会食に参加したりする場合は必要ありません。

■納骨をしたときの「お布施」

納骨式のお布施の相場は1万円から3万円程度です。

■新しいお墓に魂入れをしてもらったときの「お布施」

新しく建てたお墓に初めて納骨するときは、お墓を供養の対象とする儀式「開眼(かいげん)供養」が必要です。「魂入れ」ともいわれます。お布施の相場は1〜2万円ほどです。

お墓を建てることは慶事なので、紅白リボンの水引があしらわれた祝儀袋を使います。

四十九日を家族のみで行うときの服装

四十九日法要を家族のみで行うとき、服装は施主が決めて構いません。

三回忌までは葬儀と同様のブラックフォーマルとするのが一般的ですが、「身内だけなので平服で」と決める人もいるでしょう。

服装については、日程案内時にしっかりアナウンスします。

四十九日を家族のみで行うときの香典

同居家族だけで行うなら、香典は必要ありません。

独立している子世代や兄弟が出席するなら、会食なしなら5千円、会食があれば一人あたり5000円ほどを上乗せして1万円を香典とするのが一般的です。

しかし最近では葬儀で香典をお断りするケースが増えているため、四十九日も同様に香典をお断りするケースが増えています。

香典をお断りする場合、引き物や食事を用意する必要性がなくなるため、手間が省けるのが施主側のメリットです。

まずは香典を受け取るのか、受け取らないのかを決めましょう。

決まったら意向を案内状に添えて周囲へ伝えます。

また、香典ではなく、会費制とする場合もあります。

この場合、参加者から一律の会費を集めて法要の後に食事会を行います。

四十九日を家族のみで行うときは、範囲から考えよう

以上、四十九日法要を家族のみで行うときの注意点を解説しました。

「家族」の範囲をどう設定するかをしっかり考えてから準備に取りかかると、迷いがなくなります。

誰を呼ぶか、どこでやるか、会食を行うかなど、施主を中心とした遺族間で綿密に話し合いましょう。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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