お彼岸はいつ?2023年春秋のお彼岸、意味や由来をわかりやすく解説
更新:2023.08.10
お彼岸は、春と秋にお墓参りをする日として知られていますが、実は日本独自の仏教行事になります。
この記事では2023年のお彼岸の時期、意味や由来をわかりやすく解説させていただきます。
お彼岸とは
お彼岸は毎年3月の春分の日を挟んだ前後三日間、そして9月の秋分の日を挟んだ前後三日間、それぞれ七日間に行われる仏教行事です。
お墓参りをする日としてお馴染みですが、それ以外にも仏壇を綺麗にし、おはぎやぼたもちをお供えしてご先祖を供養する風習もあります。
お彼岸は仏教の発祥インド、そして中国にもありません。
日本でのみ行われている行事で、源氏物語に登場していることからも平安時代にはすでに定着していたようです。
お彼岸の由来
彼岸は「向こう側」、「あちら岸」のことを指します。
私達がいる現世は此岸(しがん)、こちら側、「こちら岸」であり、必ず誰もがいつか訪れる死、病、老いとの闘い、その他たくさんの苦しみと悩みに満ちた世界になります。
一方であちら岸は、苦しみのない世界になります。
仏教ではお釈迦様の教えを学んで修行を重ねて、川の向こう側の世界へ渡ることを「彼岸に至る」と言います。
彼岸に至るは、サンスクリット語で「パーラミター」、あの有名な般若心経の「般若波羅蜜多(はんにゃはらみった)の波羅蜜多のことです。
つまりお彼岸とは、彼岸へ至ろう、あちら岸に渡ろうと決意を新たにする日だったのです。
2023年のお彼岸
2023年のお彼岸は、3月21日が春分の日になりますから、その前後3日間、つまり3月18日(土)〜3月24日(金)が春のお彼岸になります。
秋のお彼岸は、秋分の日が9月23日(土)になりますから、前後3日間、つまり9月20日(水)から9月26日(火)になります。
春分の日、秋分の日とお彼岸
春分の日、秋分の日といえば、太陽が真東から出て真西に沈む日です。
この時期がお彼岸になっているのは、元々日本にあった太陽崇拝が仏教と結びついたと考えられています。
また、真西に沈む夕陽を見ながら阿弥陀様の西方浄土に生まれ変わることを祈るという慣わしもあります。
まとめ
・お彼岸は、苦しみに満ちた「此岸」から「彼岸」へ渡る決意を新たにする日。
・ご先祖の供養は、仏教が伝わるよりも前から元々日本にあったもので、仏教の考え方ではない。
・日本独自の仏教行事である。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。