葬儀・お葬式の生花と盛籠はどう違うの?誰が供える?違いを解説
更新:2022.04.22
葬儀・お葬式へ生花や盛籠を送りたい時、どう違うのかわからないため、どちらにするべきか悩まれることもあるでしょう。
この記事では生花と盛籠の違い、それぞれ誰が供えるものなのか、用途の違いなどをご紹介させていただきます。
生花と盛籠の役割
生花と盛籠は、供花物と言います。
主な役割は死者の霊を慰める意味や故人へ生前の感謝の意を表す意味があります。
また、葬儀場を彩る飾りとしての役割もあります。
供花物がなくても葬儀は可能です。
葬儀において必ず必要な物ではありませんので「供花物がないとおかしい」とはなりません。
あくまでも葬儀の場においては装飾的な役割です。
生花と盛籠の現在
従来は生花・盛籠だけでなく、花輪が会場入り口に飾られ、賑やかさを競うような時代もありましたが、現在は小規模な家族葬が中心になっています。
そのため賑やかさを競うということは見られなくなり、生花と盛籠は縮小傾向にあります。
葬儀において見栄の文化はなくなりつつあり、個人的に故人へ送りたいという方が送る形に変化しています。
生花と盛籠の用途の違い
生花と盛籠は葬儀場にお供えするものとして共通していますが、葬儀後の用途が異なります。
お供えした生花はどうなる?
生花は、葬儀の最後に献花の場面があります。
棺の中に入れて差し上げる花として使用する場合が多くあります。
したがって棺の中を花でたくさん囲んであげたいという場合に有効です。
献花後に余った生花は、花束にして親族で分けて持ち帰る場合もあります。
お供えした盛籠はどうなる?
盛籠は生花と違って葬儀の献花の場面では使用しません。
果物は火葬の際に棺の中に入れることをお断りされているところが多くあるためです。
火葬の妨げになるとあまりおすすめされていません。
代わりに葬儀後にお供え用の供物として自宅で使用されることや、終わってから親族で分けてそれぞれが家に持ち帰る場合もあります。
生花に比べて日もちがするのが盛籠の特徴です。
生花と盛籠はどこに設置する?
それぞれ葬儀場のどこに設置されるのか、違いがありますのでご覧ください。
生花が供えられる場所
生花の供えられる場所は、地域によって違いがあります。
主に関東では葬儀場の祭壇正面、両脇に設置されることが多く、西日本では祭壇の両脇ではなく、葬儀場の左右の壁面を沿って前から後ろへ設置されます。
盛籠が供えられる場所
盛籠は葬儀場の祭壇付近、両脇に設置されます。
そのため、西日本では生花は壁面、盛籠は祭壇と同じく正面と見える位置が異なります。
正面にある盛籠のほうが生花に比べて目立つと言えるでしょう。
生花と盛籠は誰が供える?
生花と盛籠は誰が供えるものなのかを解説させていただきます。
生花を送る方
生花は主にご親族、そしてご遺族の勤め先の会社関係、通われている学校関係、友人、知人などが出されます。
家族葬が主流の最近では、参列できない代わりに生花を出す方法を取ることもあります。
ただし、ご注文の際はご遺族が生花をお断りされている場合もありますので、事前に確認する必要があります。
盛籠を送る方
盛籠は主にご親族が供えることが多いです。一般の方が供えても構わないのですが、先述したように祭壇正面に設置されるため、会場で着席していると自然と誰の目にも入ります。
目立たず控え目でいう場合は、生花のほうがよいでしょう。一般の方には生花をおすすめします。
また、生花と同様にご遺族がお断りされている場合がありますので、注文の際は事前に確認が必要です。
直接遺族に尋ねるか、もしくは葬儀社へ尋ねてみましょう。
生花の値段相場と種類
生花の値段相場と種類は下記になります。
生花の種類
生花は数種類から選べる形をとっていることが多く、価格帯としては1基10,000円〜25,000円となります。
左右に1本ずつ「対」で供えたい場合は「1対」となります。
1対の場合、生花が2基になりますので、料金は1基に比べて2倍となります。
価格帯は20,000円〜50,000円となります。
白菊主体の生花と洋花主体の生花があります。
一般的に白菊主体の生花が安価で洋花主体の生花が高価格帯になっています。
ご注文の際は、イメージと実物が違うとならないように花の種類を伺ってみることをおすすめします。
1基か1対で迷ったら葬儀社へ尋ねる
1基か1対で迷う場合は、葬儀社へ尋ねてみましょう。
例えば広島は1対が多い地域なのですが、このように1基が多い地域、1対が多い地域と地域によって慣習が異なります。
悪目立ちは困る、控え目でいたい方は、その地域の慣習をよく知る葬儀社へ聞くのが一番です。
また、金額で迷われる方は下記の記事をご覧ください。
生花の値段相場
平均すると20,000〜25,000円が相場になります。
会社関係の方であればこの範囲で充分です。
相場以上の価格帯を選ばれるのは、主にご親族の方になります。
盛籠の値段相場と種類
次に盛籠を見てみましょう。
盛籠の種類
盛籠も数種類から選べることが多く1籠10,000円〜20,000円で販売されています。
中身のボリュームや使用する商品によって価格が異なります。
盛籠によく使われるのは、果物、缶詰、お菓子、乾物などがあります。
いずれも生花に比べて日もちがするため、葬儀後に親族で分けて持って帰ることも可能です。
盛籠の値段相場
値段の相場は10000円〜12000円になります。
左右に対で設置したい場合は、2籠分の代金が必要となります。
最後に
このように供花物の生花と盛籠には同じお供えものでも、若干用途の違いが見られ、送る方の違いもありますので、ご注文の際はしっかり吟味されて送りましょう。
以前ほど葬儀に見栄を張る時代ではなくなったため、供花物を出さないと礼を欠く、恥ずかしいなどは考える必要はありません。
生前にお世話になったから、お花でいっぱいにしてあげたいからと各自がお気持ちで行うものに変化したと言えます。
なお、生花を送る方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。