近くの葬儀場をお探しの方は、実は自宅葬を検討してみるのも良い理由
更新:2022.05.18
お葬式をどこで行うか、検討する際に近くの葬儀場をお探しになる方は多いと思います。
利便性が高いと感じるのが理由だと思いますが、近いことに魅力を感じる方は、自宅葬も選択肢に入れた方が良いこともあります。
その理由を解説させていただきます。
目次
近くの葬儀場を探すのはなぜか
近くの葬儀場を探す理由を見つめ直してみましょう。
葬儀は葬儀場で行うもの
最初から「葬儀は葬儀場で行うもの」というイメージを持っていらっしゃる方も多いはずです。
今は葬儀会館で行うことが当たり前になっている時代、致し方ないのかもしれません。
自宅で葬儀は難しいから、代わりの場所
自宅で葬儀を行うのは難しい、大変そうというイメージから、葬儀を行うなら葬儀会館とお考えの方も多くいらっしゃいます。
葬儀を行う場所を近くで探す
自宅の代わりとなる葬儀場を探すとなれば、「自宅から近い葬儀場」へ行き着くのも自然な流れだと言えます。
実際に葬儀を行ったご遺族様から伺ったアンケート結果では、葬儀場を選んだ理由の第一位は「家から近かったから」です。
近くの葬儀場で得られるメリット
では実際に近くの葬儀場で葬儀を行った場合、どういったメリットがあるでしょうか。
下記をご覧ください。
家からの移動距離、移動時間が短い
家から近いということは、移動距離も短く、移動時間も短縮されます。
遠いよりも近いというのは便利です。
忘れ物をしてもすぐに家へ取りに帰られる
近いというのは、忘れ物をしてもすぐに取りに帰ることができるというメリットがあります。行き来をするのも苦にはなりません。
近隣の方も移動距離が短く参列しやすい
家族だけでなく、近隣の方々も参列する場合は、遠いよりも近いほうが参列しやすいはずです。
このように近くの葬儀場で得られるメリットというのは、近くで解決できるコンビニの利便性に似通っています。
実は自宅葬も利便性が高い
近くの葬儀場で得られるメリットは近いから便利であるということが主ですが、近いから得られる利便性を突き詰めていくと、一番は移動がないことになります。
自宅葬は移動がありません。
人によっては最も利便性が高いとなり得る可能性があるので見てみましょう。
自宅だから移動がない
自宅で葬儀であれば、移動する必要がなくなります。
移動に伴う時間が発生するのは、出棺して火葬場へ行く時だけになります。
葬儀会館で過ごすための準備が必要ない
近くの葬儀場であっても、葬儀会館で過ごす為の準備をしなければなりません。
礼服だけでなく通夜の晩に宿泊する家族は、翌日の着替えや身の回り品の用意など、宿泊準備が必要になります。
自宅であれば、このような準備を行う時間や手間も発生しません。
近隣の方も移動距離が最も近く参列しやすい
近隣の方にとって、近くの葬儀場よりも自宅のほうが近いということもあります。
徒歩で参列することができる場合もあるでしょう。
家の中で全て解決する
近くの葬儀場は、近くてなんでも解決できるのが便利ですが、自宅葬は移動することなく、家の中で全て完結します。
人によっては最も楽な形になり得るのです。
自宅葬は大変ではない、難しくもない
近くの葬儀場が真っ先に選択肢に上がっていた方も、もしも自宅葬がイメージのように大変ではないとわかった場合、どうでしょうか。
自宅葬という考えが全くなかった方も、選択肢の一つとして検討し始める方もいらっしゃるかもしれません。
一般の方がイメージしている自宅葬
一般的に多くの方が自宅葬から連想するのは、上記のような映像ではないでしょうか。
大きな白木祭壇、壁ぎわに黒白の幕が貼られ、座布団が並べられる。
いつもの自宅とは違う装いで、大掛かりなイベントに映ります。
近所や親族の方々が自宅に来られることを想像するだけで大変そうだと思いがちです。
現在の自宅葬は家族葬が主流
現在の葬儀は、多くが家族葬になっています。
それは自宅葬も例外ではありません。
そのため先ほどご覧いただいたような自宅葬は、現在は少なくなり、多くが家族葬になります。
上記の画像のように、飾り付けに1畳分のスペース、お棺が1畳分のスペース、合計2畳分のスペースがあれば自宅で家族葬が行えます。
家族葬ですから近所の方々は参列を遠慮され、家族と近い親族のみで行われます。
10名〜15名で行うケースが多くなっています。
現在主流の家族葬であれば広い式場を必要としませんので、実は自宅でも出来る場合が多いのです。
また葬儀場の施設や設備にかかる費用が発生しないため、一般的に葬儀場で行うよりも葬儀代が安くなる傾向があります。
自宅で葬儀を行うのが難しくない理由は、下記の記事で詳しく解説していますので、よかったら合わせてご覧ください。
自宅葬を検討してみるのも良い理由
家から近い葬儀場、移動がない自宅葬、違いはこれだけではありません。
自宅葬には近い、遠いでは得られないメリットがあります。
コロナ禍で自宅葬は増えている
現在のコロナ禍では、日常生活において、他人との接触を極力避けたいという心理が働く方も多いと思います。
葬儀でも葬儀会館よりも自宅のほうが感染リスクを最小限に抑えられると、自宅葬を希望する方も増えています。
特に自宅で行う一日葬は、人が集まるのが一度となりますので、安心して葬儀を行えると需要が伸びています。
不慣れな事だから、一番落ち着く場所で
お葬式に慣れている人は少ないでしょう。人は人生で喪主を経験するのは1回〜2回と言われています。
初めての方であれば、不安はつきものです。
このように不慣れなことを行うのですから、葬儀を行う場所まで不慣れな場所になるとどうでしょうか。
勝手がわかる一番落ち着く自宅であれば、不慣れなことでも対応できます。
安心できる場所で送ることは、ゆっくり最後の時間を過ごすことができて、お見送りにも好影響をもたらします。
人生で一番長い時間を過ごした場所だから
最後の場所をどこで過ごすか、残された家族の都合だけでなく、本人の希望がどうだったのかという視点も大事です
人生で一番長い時間を過ごした場所、自宅で送ってあげることが、親孝行になる場合もあるでしょう。
入院生活が長く続き、自宅に帰ることができなかった方もいらっしゃいます。
本当は自宅で最後を迎えたかったという思いを持っていたとしたら、残された家族が叶えてあげるのは素晴らしいことです。
葬儀場のメリットを見つめ直す
とはいえ自宅よりも葬儀場の方が良いと感じる方も多いと思います。
確かに便利な場所ですので、ここで葬儀場のメリットを今一度確認してみましょう。
・希望に応じて色んなスタイルの式場がある
・椅子席の会場だから長時間でも楽
・不慣れなことでも、任せておけば大丈夫という安心
・参列する方々用の駐車場があるから安心
・食事の準備や洗い物もしなくて済む
・家の中を見られることはない
・周囲に知られず葬儀を行うことも可能
これらが葬儀場で葬儀を行うメリットになります。
葬儀場によっても仕様が異なるため、吟味する必要があります。
「近く」というのは、あくまで判断材料の一つとして捉えましょう、最優先ではありません。
近いだけで選ばない、正しい葬儀場の選び方
このように葬儀場選びで「近い」というのは利便性を感じやすく、葬儀場を選ぶ上で一つの判断材料になりますが、実際には「近い」には思ったほどのメリットはありません。
場合によっては自宅葬の方が良いとなる場合もあるのです。
では自宅葬が一番良いのかというとそうでもありません。
葬儀は、一生に一度のセレモニーですから、ご自身の置かれた状況や考えによってベストな選択は変わります。
「近い」で選ぶものではなく、慎重に選ぶ必要があります。
最後に正しい葬儀場の選び方をご紹介させていただきます。
場所、料金は大事だが、スタッフの質はもっと大事
葬儀場を選ぶ際、場所と料金は気になるところです。
ネットで各社を比較することは、葬儀でも可能ですが、例えば家電を購入する場合と葬儀では異なる面があります。
家電の場合は、購入すると手元に商品が自分のものとして残ります。
葬儀の場合は、購入しても手元に何か残るわけではありません。
よく遺骨だけが残ると言われますが、そのくらい実体として残るものは少ないのです。
そのため、精神的な満足感が得られるかどうか、ここがとても大きな要素になってくるのです。
精神的な満足感を左右するのは、人的サービスの質です。
ハード面で比較しがちな葬儀社選びですが、最も大事なのはソフト面です。
葬儀社スタッフのサービスの質は、葬儀の良し悪しをかなりの比重で左右します。
興味のある葬儀場があった場合、必ず一度事前に相談へ伺ってみることをおすすめします。
対応の良さそうな会社だなと感じれば、もしもの時に依頼するという形が良いでしょう。
「近いから頼んだけど、よくなかった」となるのを未然に防ぐことができます。
こちらについては、正しい葬儀社の選び方という記事もありますので、よかったら下記からご覧ください。