お通夜の時間は何時から?参列する場合は何時までに行けばいい?
更新:2022.06.24
不慣れな通夜へ参列となれば、いつも通りの時間配分で良いのか、気になります。
早く到着しすぎても、待機場所がないと時間を持て余して困ります。
会場への到着が遅すぎて、目立ってしまうような、恥ずかしい思いもしたくないはずです。
この記事では、そんな方へ最良の丁度良い時間をアドバイスさせていただきます。
通夜の一般的な開式時間とは
まず通夜の一般的な開式時間は、17時〜19時が一般的です。
時刻を決める要因としては、地域性、季節、参列者への配慮、司式者の都合などがあります。
地域性
地域性は、その土地柄の「いつもこの辺りは、19時から始まるから」という風習みたいなもの。近年は全国的に18時から行うことが多いです。
季節
日が暮れる時刻は、季節によって異なります。冬は暗くなるのが早いので、18時から始まることが多くなります。
逆に夏場は日が暮れるのが遅いので、19時から始まることが多くなります。
参列者への配慮
仕事が終わってから参列する方が多いと見込む通夜式の場合は、開式時刻を遅めにするなど工夫をします。到着したら通夜式が終わっていたとならないようにする為の配慮です。
ただし開式時刻を遅めにする場合、それだけ終わる時刻も遅くなります。
喪家によっては、あまり遅くなっては申し訳ないと、終わる時刻へ配慮し、開式を早める場合もあります。
家族葬の場合、少し早めの17時開式の場合もあります。
周囲が比較的早く集まることが出来る為、何時からでも始められるのが主な理由です。
司式者の都合
始まる時間を決定づける上で、最も鍵になるのは、司式者の都合です。
遺族が仮に19時から通夜を始めたい場合でも、寺院の都合が悪い場合は、実現が難しいです。
この場合、寺院の都合に合わせて時間調整するのが通例です。
通夜式の一般的な所要時間
通夜式が始まってから終わるまでの所要時間はどのくらいなのか。
これは通夜式の行われる宗旨、通夜の参列規模、寺院の法話の有無によりますが、一般的には30分〜60分の間で終了します。
宗旨で変わる
広島では浄土真宗の方が多いですが、宗旨はその他にも臨済宗、真言宗、日蓮宗など多岐に渡ります。仏式の通夜だけでなく、神式、キリスト式の場合もあります。
それぞれ式次第が異なるため、所要時間も異なります。
司式者のお勤めは、平均すると30分〜40分になるでしょう。
創価学会友人葬の場合は、平均15分〜30分と、他宗旨に比べ短い時間で閉式となります。
通夜の参列規模で変わる
通夜参列者数によって、大きく変わるのは焼香に要する時間です。
15名の家族葬と100名の通夜では、焼香をする人数が異なりますので、焼香にかかる時間が変わります。
人数は関係なく、読経の時間で決まるものではないか?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
おっしゃる通りでありますが、多くの場合、司式者が読経の長さを調整されています。
皆さんが焼香中なのに、次に移れないでしょうという司式者側の配慮です。
参列規模が大きいほど通夜式の時間は長くなります。これは神式、キリスト式も同様です。
寺院の法話の有無で変わる
導師の法話がある場合、法話に要する時間で、通夜式にかかる時間も変わります。
お亡くなりになられた方を通じて、人が集まる通夜の場。
浄土真宗の場合、通夜をご縁として、参列者の皆で共に仏縁を結ばせていただく。
命の尊さ、儚さを知り、生きている事に感謝し、阿弥陀様へ感謝するひと時でもあります。
浄土真宗の法話は、その意味をわかりやすく参列者へ説明することを目的としています。
浄土真宗以外の宗派でも法話はあります。宗派によって有無が決まるのではなく、お寺の考え方によって決まる事が多いです。
現地の場所と移動手段を確認
始まる時間を確認したら、間に合うように現地へ向かわなければなりません。
遅れる事がないように、予め現地を調べて、移動時間を計算する必要があります。
いずれの交通手段であっても、なるべく余裕を持った行動を心がけましょう。
慌てるとせっかくの礼服が汚れたり、忘れ物をしたり、アクシデントが起こりやすくなります。
車で行く
車で現地へ向かう場合、ナビに所要時間が出てくるので、時間の把握は容易なのですが、実際は渋滞があるケースも考えられます。
特に不慣れな場所へ向かう際は、少し早めに出発することをお勧めします。
また、多くの方が参列するのが予想される場合、駐車場が満車で入れないとならないように早めに現地へ向かうと良いでしょう。
公共交通機関を利用する
公共の交通機関を利用する場合、路線図や時刻表を確認して向かうと思いますが、バスの場合は渋滞がある可能性もあります。
少し早めの出発が良いでしょう。
万が一、下車して道に迷った場合、葬儀場へ連絡して場所の案内を求めると良いです。
通夜会場へ到着する最適な時間、目的別にアドバイス
通夜の会場へ何時頃に到着するのが最良なのか、目的別に丁度良い時間を解説させていただきます。
到着時の混雑を避けたい
混雑を嫌う方は、通夜開式30分前に葬儀場へ到着を目指して行きましょう。
18時から通夜式の場合は、17時30分に葬儀場到着を目指して行くのです。
混雑が始まる開式20分前までに、受付を済ませる事が出来ればバッチリです。
到着時、遺族と会話をしたい、遺族との時間が欲しい
遺族に親しい方がいて、少しでも会話をしたい。あるいは遺族に頼まれている事がある場合は少し早めの到着が良いでしょう。
参列者が集中する時間帯は、遺族は対応に忙しくなりますので、配慮する必要があります。
参列者が集中するのは、開式20分前からです。
落ち着いて話せる時間が必要であれば60分前〜40分前に到着することをお勧めします。
失礼にならないように到着したい
失礼にならないようにしたいという方は、会場への到着が遅れないようにすることです。
注意したいのは、葬儀場へ開式5分前に到着した場合、なんとか間に合ったと安堵しがちですが、ここに落とし穴があります。
受付を済ませて会場へ入ると、開式時刻を過ぎてしまい、遅れてしまう場合もあるのです。
受付所で時間を要する可能性も考慮して、現地へ向かう必要があります。
遅くても始まる20分前を目指して現地へ行きましょう。
失礼にならない時間に到着できるはずです。
たくさんの方が集う通夜と予想される
たくさんの方が集うと予想出来る場合は、早めに現地へ行くことをお勧めします。
特に葬儀会館へお車で行かれる場合は、駐車場、受付、会場内、と3ヶ所で混雑が予想されます。
始まる40分前を目指して、余裕を持った行動が良いでしょう。
家族葬へ参列
家族葬へ参加する方は、ご親族であるはずですから、始まる時間に合わせていくというよりも、準備が整ったら現地へ向かうという形が良いでしょう。
いつ頃到着されるのか、他のご親族が気にされているかもしれません。
間に合いますよと電話やメールで到着時間を伝えてあげると安心されると思います。
万が一、遅れた場合
時間に間に合うように現地へ向かったのだけど、万が一遅れてしまった場合、葬儀場の係員の案内にしたがって着席しましょう。
迅速に行動すれば、決して場内で目立つことはありません。
もし葬儀場に係員が見当たらない場合、会場後方に空いている席があれば、そこへ着席しましょう。
最良の到着時間
筆者がお勧めする最良の到着時間は、通夜開式30分前の現地到着です。
会場へ到着してみないと参列者の人数は分かりません。
30分前の到着を目指して行けば、参列者の人数にあまり左右されることもなく、お手洗いを済ませたり、香典や身だしなみのチェックをしたり、その他の事へも気を配る余裕が生まれます。
厳粛な雰囲気だからこそ、慌てないようにしたいものです。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。