広島の骨壷サイズはどのくらい?大きさは納骨方法で決まります
更新:2022.03.15
遺骨を収める容器を骨壷と言いますが、地域によって一般的だと言われる寸法が異なるため注意が必要です。
この記事では広島の骨壷はどうなっているのかを解説してまいります。
目次
骨壷のサイズは地域で違う
骨壷は多種多様になっており、生前にご自身で骨壷を用意する方もいらっしゃる時代になりました。
骨壷の大きさに関しては、遺骨を全部収骨するのか、部分収骨なのか、または分骨を行う場合でそれぞれ容器の大きさが異なります。
主に東日本で全部収骨が行われ、西日本では部分収骨が行われることが多いです。
そのため、東日本の骨壷は、西日本に比べて大きくなります。
東日本では平均7寸、西日本では5寸〜6寸となっています。
2寸 | 直径6.5cm×高さ7.5cm | |
2.3寸 | 直径7.0cm×高さ8.5cm | |
3寸 | 直径9.5cm×高さ11.0cm | |
4寸 | 直径12.5cm×高さ14.0cm | |
5寸 | 直径15.5cm×高さ17.5cm | 西日本平均 |
6寸 | 直径18.0cm×高さ20.5cm | 西日本平均 |
7寸 | 直径22.0cm×高さ25.5cm | 東日本平均 |
8寸 | 直径25.5cm×高さ28.5cm | |
尺寸 | 直径31.5cm×高さ34.0cm |
広島は5寸が一般的
広島県では部分収骨の地域が多く、5寸の骨壷が一般的に多く使われています。
直径15.5cm×高さ17.5cmになります。
全国的に見れば比較的小さい骨壷を使用する地域であるため、他県から来られた方が骨壷を見ると驚かれることもあります。
また、広島でも一部地域では、全部収骨の所もあります。
広島で行われている部分収骨とは
収骨方法が様々なため地域で骨壷の適性サイズが異なると先述しました。
では広島で行われている部分収骨とは、どのような方法になっているのか。
広島では主に、足から頭までの一部の骨を少しずつ全体の3分の1程度を収骨してまいります。最後に喉仏を喪主が拾い、骨壷の上部の真ん中に納めて終了します。
残った遺骨は火葬場で供養をしていただくことになります。
本骨と胴骨
本骨とは第二頚椎(のど仏)に歯骨、頭蓋骨の一部を加えたもの、胴骨は足から頭までの遺骨を指します。
本骨は浄土真宗であれば本願寺へ、他の宗派では高野山へ納めるなど、本山へ納骨し、胴骨は自分の墓地に納骨すると言う方もいらっしゃいます。
広島では浄土真宗の門徒が多い地域なので、京都の西本願寺にある大谷本廟という宗祖である親鸞聖人のお墓がある場所へ納骨される方が多いです。
本骨を本山納骨する場合の分骨壷
本骨を本山へ納骨し、胴骨を自分の墓へ納骨する。このように場所が分かれて納骨することを分骨と言います。本骨は分骨用の分骨壷へ収めます。
分骨壷は広島では2寸〜2.5寸が一般的です。喉仏を収めます。
喉仏は、仏様が坐禅を組んでいる姿のように見えることで、体に宿る仏様と言われ、最も大切にされています。
部分収骨か全部収骨か家族が選択できる
広島では部分収骨が多いですが、全部収骨を希望することはもちろん可能です。
その場合、予め葬儀社へ伝え、火葬場の斎場職員にも伝えておく必要があります。
骨壷は大きなものを用意するか、複数用意して対応します。
広島で全部収骨の際、気をつけたいこと
骨壷がお墓に入らない
広島で全部収骨を行う場合、骨壷は関東同様に大きな骨壷にすればよいと安易に考えるのは禁物です。
収骨だけを考えれば大きな骨壷にすることで解決しますが、その後の納骨を考えないといけません。
関東では全部収骨が当たり前なのでお墓のスペース(カロート)も大きく作られているのです。
一方で広島は部分収骨を前提でお墓が作られていることが多いため、大きな骨壷の場合にお墓に入らないという問題が後々発生することもあるのです。
そうなった場合、大きな骨壷から遺骨を取り出して別の容器に移す必要が出てきます。
そうならないように家のお墓の中の寸法を知っておくと良いでしょう。
人によっては一つの骨壷では収まらない
これは広島だからということではないのですが、通常骨壷は3寸〜8寸まで用意されていることが一般的です。
全部収骨を希望して8寸の骨壷を用意したとしても、その骨壷に全部収骨できるかは個人差があります。
高齢者の遺骨と若い方の遺骨では、火葬終了後に残る遺骨の量が異なるためです。
特に若い方の場合は、全部を一つの骨壷に収骨できない可能性もあるため、全部収骨を希望する場合は、念の為複数の骨壷を用意しておくことも必要な場合があります。
散骨、樹木葬の場合の骨壷
近年は納骨方法も多種多様になっています。
散骨、樹木葬などの選択肢が加わる場合、どうなるのかも知っておかないといけません。
散骨、樹木葬の場合は、骨壷から遺骨を取り出して行うことが一般的です。
つまり骨壷は納骨までの間だけ遺骨を収容する器といえます。
全部収骨を希望の場合は大きな骨壷へ保管し、一部収骨なら5寸の骨壷で良いでしょう。
結論は、ご家族の希望の大きさで良いとなります。
そして一時的に使用する物ですから、高価な骨壷をお買い求めする必要もないでしょう。
納骨堂の骨壷
納骨堂へ納骨する際は、予めどの骨壷サイズが適当か尋ねておくとよいでしょう。
納骨堂にもロッカー式、仏壇型、自動搬送式と種類があるため、骨壷サイズを気にする必要のある所と気にする必要がない所があります。
広島であれば5寸であれば問題なく利用できます。
万が一骨壷が大きくて入らなかった場合は、納骨堂の管理者が別の骨壷へ移して納めてくれるでしょう。
一番大切なこと、骨壷サイズは納骨場所で決まる
広島では5寸の骨壷が一般的だという情報は、あくまで参考情報として受け止めてください。
一番大切なことは、骨壷サイズは地域の風習や周囲がそうしているからなどで決めるものではありません。
骨壷サイズは納骨する場所の遺骨を収容するスペースの大きさで決まります。
この記事で骨壷は2寸〜尺寸まであることがわかりました。
次は納骨場所にどのくらいのスペースがあるかです。
自ずとどのくらいの大きさまでが納骨できるかわかるはずです。
それによって骨壷を葬儀社へ指定するのが理想だと言えます。
骨壷はどこで買う?
骨壷は一般的には葬儀の際に葬儀社でお買い求めになるケースが多いです。
近年はインターネットで仏具屋、骨壷専門店などのECショップでお買い求めになる方法やYahooショッピングやAmazonでもお買い求めいただけます。
ただし一生に一度の物なので、素材など色使いも豊富ですし写真だけで判断するよりも、実物を見て購入するのをおすすめします。
お近くの葬儀社を尋ねてみるのはいかがでしょうか。
サイズが変わると値段はどのくらい変わる?
骨壷が大きくなるにつれて、値段も比例して高くなります。
しかし例えば4寸と7寸でどのくらい変わるのか気になるところですが、一般的な白い骨壷であれば1000円〜2000円です。
骨壷はサイズの違いよりも、素焼きなのか大理石なのか、など材質の違いで値段が大きく変わります。
また、有田焼、九谷焼など模様などが手作業で入っているもの、手間がかかって作られているものは高価になります。
大きさの違いで値段が大幅に変わることはありませんので、ご安心ください。
まとめ
・広島では骨壷が通常5寸が使用されている
・何も言わなければ5寸の骨壷が用意されるので、全部収骨を希望する場合は葬儀社へ相談する
・全部収骨を希望する際は、前もってお墓の遺骨を収める部分(カロート)の寸法を把握していることが望ましい。
大きな骨壷が入るとは限らないため。
・樹木葬、散骨の場合は、希望のサイズで良い
・納骨堂の場合は、納骨堂管理者へ適正サイズを尋ねておく。広島では5寸であれば問題ないでしょう。
・一番大切なのは、遺骨を収容するスペースの寸法を把握する。そして骨壷を選ぶ。
・まだ納骨場所が決まっていない方は、希望の収骨方法で骨壷の大きさを選ぶ。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。