葬儀社は電話すると何分で来てくれる?連絡に至る流れや注意点
更新:2022.02.24
もしもの時、葬儀社へ連絡するとどのくらいの時間で来てくれるのだろうか。
そんな疑問を持つ方へ、葬儀社の視点から分かりやすく解説してまいります。
結論としてはご連絡をいただいてからおよそ1時間が目安です。
そこに至るまでの流れや最適な連絡のタイミングなども解説させていただきます。
目次
1時間を目安に考えましょう
葬儀社へ電話連絡すると、場所にもよりますが、平均1時間でお迎えに来てくれます。
葬儀社へ尋ねられることは、以下の通りです。
・現在地(施設の場合、病棟、何号室まで)
・亡くなられた方のお名前
・亡くなられた方の住所
・お電話されている方のお名前、連絡先
・どこへご安置を考えているか(葬儀会館、自宅など)
施設職員がお亡くなりになられた方へ清拭を行う
死亡判定が医師によってされると、お亡くなりになった方のお体を拭いてくれたり、消毒を行ったり、鼻や耳に詰め物をしていただきます。
これを清拭(せいしき)またはエンゼルケアと言います。
主に看護師によって行われます。およそこちらの処置に30分〜45分かかります。
着替えをしていただける場合も多く、ご用意が出来ていない場合は、浴衣にお召し替えの場合が多いです。着せてあげたいものがあれば、事前に準備して看護師へ渡しておくとよいでしょう。
清拭後に電話すると葬儀社を1時間待つことになる
施設としては、清拭が終わるといつでもお亡くなりになられた方を送り出せる状態になります。看護師は医師へ連絡してお見送りの準備をします。
しかし清拭後に葬儀社へ連絡すると、葬儀社は平均1時間ほど来るのにかかりますので、準備が整ったにも関わらず、葬儀社待ちの状態で1時間待つようになります。
これから清拭を行うタイミングで電話すると丁度いい
葬儀社待ちになるべくならないようにするためには、看護師による清拭の処置が始まった段階で葬儀社へ連絡すると、待ち時間が少なく済むので良いでしょう。
清拭の処置が終わって、身支度を整えて出発の準備が出来た頃に、葬儀社が到着する。
このような流れになるとスムーズです。
そのためにも葬儀社へは連絡してから1時間要することを念頭に置いて、来てほしい時間の1時間前に電話連絡することをおすすめします。
葬儀社は24時間365日対応が基本
24時間365日、いつでも対応してもらえる葬儀社がほとんどです。
夜中でも構いませんので、いざという時は時間を気にすることなく電話をしましょう。
すぐに搬送できない場合もある
すぐに搬送できない場合もあります。どんな場合なのか事例をご紹介します。
医師の診断がまだ終わっていない
老人保健施設でお亡くなりになった場合、医師が施設に常駐していない場合もあります。
死亡判定がまだ済んでいないのに葬儀社へ連絡はまだ早いので、医師が到着して死亡判定が終わるまでは待ちましょう。
家族が施設に向かっている場合
家族が施設へ向かっている場合、家族が到着してから搬送したいという場合もあります。
大阪から広島へ現在向かっている最中なので、○○時ごろ到着予定なので、それから施設を出発したいというものです。
急に発生することなので無理はありません、急いで支度をして向かわれていると思います。
向かう先を施設ではなく、安置場所へ変更してもらうケースもありますが、ご家族の心情としては、なるべくその場へ立ち会いたいものです。
時間がかかるかもしれませんが、施設へ到着するのを待つのは良いと思います。
葬儀社が来るまでにしておくことは?
葬儀社が来るのを待つ間、何をしていいかわからない、やっておいたほうがいいことはないのか、焦りにも似た心境になるものです。
しかしこの葬儀社を待つ時間に出来ることは、あまりありません。
そばにいるだけで十分
深い悲しみの中、あれこれとされる必要はありません。そばにいることだけで十分です。
知らせないといけない家族がいれば、連絡する程度で構いません。
お寺への連絡、今後のことなどは葬儀社が到着して、搬送先への安置が終わってから行いましょう。
自宅へ安置する場合
自宅へ安置する場合、先に家族の誰かが自宅へ帰って安置場所を掃除したり、布団を用意したりというご家族をお見かけしたこともあります。
もちろんそれでも構いませんが、必ずしも先に自宅へお帰りいただく必要はありません。
葬儀社の寝台車で故人様が自宅へ到着するタイミングで、ご家族も一緒に帰宅されても大丈夫です。
先に自宅へ戻って、例えば部屋の温度を温かくしたり、涼しくしたりしてからお迎えしたいということであれば、故人様、ご家族のためにも良いかもしれませんが、無理にそのようになさる必要はございません。
基本的にご自宅へ安置する際に必要なものは、全て葬儀社が準備していますのでご安心ください。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。