葬儀のイヤリングはどんなものがいい?アクセサリーのマナーを解説
更新:2024.03.05
葬儀のときイヤリングをつけたかったら、パールのイヤリングにしましょう。
ただ、パールと一口に言ってもデザインや色味はそれぞれ違うもの。
葬儀時のアクセサリーにおけるマナーに則ったイヤリングをつけるのが大事です。
葬儀でイヤリングをつけるときのマナーをご紹介します。
葬儀にイヤリングはあってもなくてもいい
まずは前提として、イヤリングは葬儀において必ずつけなければならないものではありません。
かつて、日本の正装といえば和服でした。和服の装いでは、基本的にネックレスやイヤリングをつけません。
よって洋装の喪服を着る人が大半になった現代においても、葬儀でアクセサリーをつけることはマナーとして重要視されていません。
「葬儀でつけるためにイヤリングを買わなければ」
「どうしてもイヤリングをつけなければならないの?」と悩んでいるなら、葬儀にイヤリングは必須ではないことを頭に入れておきましょう。
もし葬儀でイヤリングをするならパールを選ぶ
もし「いつもイヤリングをつけているから、葬儀でもつけないと落ち着かない」
「ネックレスをつけるから、イヤリングもないと寂しい気がする」と思うなら、パールのイヤリングをつけましょう。
葬儀のイヤリングは、パール一択です。
なぜなら、アクセサリー全般において、葬儀ではパール以外を身につけることがマナー違反とされているためです。
悲しみの場である葬儀においては、自身を飾り立てる装いはNG。
もしアクセサリーをつけるなら、涙の粒を連想させるパールだけが好ましいと考えられているのです。
パールのアクセサリー以外に許されるのは、結婚指輪のみです。
葬儀のパールイヤリングのマナー
一概にパールといっても、色味やデザインはさまざまです。
葬儀のパールには以下のようなマナーがあるため、気をつけましょう。
イヤリングは一粒パールとする
2粒以上のパールが連なっているものは避けましょう。
イヤリングは一粒パール、ネックレスはパールが全体に連なっている一連のものを選びます。
金具が派手なものは避ける
イヤリングの金具に装飾が施されているもの、金具が太いものは、葬儀式場で悪目立ちしてしまいます。
できればゴールドの金具も避け、シルバーのシンプルなデザインを選びましょう。
揺れるデザインはNG
パールにチェーンの金具が付いていて、ユラユラと揺れるデザインのものは避けましょう。
華やかな印象が、葬儀にそぐわないためです。耳にぴったりとフィットするデザインの、シンプルなパールが理想です。
大ぶりなもの、小さすぎるものは避ける
パールの大きさは直径7~8センチのものが理想的です。
大きすぎると派手めな印象になり、小さすぎるとカジュアルな印象になってしまいます。
ネックレスと同デザインが好ましい
もしもネックレスをつけるなら、同じサイズ感、色味のパールが理想的です。
新調するならネックレスとイヤリングのセットを購入しましょう。
ピンクやイエローなど華やかな色味は避ける
カラーパールの中でも、ピンクやイエローといった華やかな色味は避けましょう。
白パールが無難ですが、グレーパールやブラックパールも許されています。
パールの色味については、後ほど詳しく解説します。
イヤリングでもピアスでもOK
パール自体のマナーを守っていれば、イヤリングでもピアスでも構いません。
葬儀で選びたいパールの色味は?
葬儀でつけるパールの色味には、3パターンがあります。
いずれもつけるのにふさわしい年代があるため、意識するようにしましょう。
白いパール
全年代がつけられるパールです。
家族から譲ってもらったなど年代物である場合、経年劣化で黄ばんでいる恐れがあります。
パールの黄ばみはタンパク質が変性してできたもので、セルフケアで改善するものではありません。
パールの黄ばみは自然にできるものなので気にせず着用して構いませんが、あまりにひどいようだと、つけるのがためらわれる場合もあります。
なるべく早めに状態を確認しましょう。
黄ばみが気になるパールは、時間のあるときに専門ショップへクリーニングを依頼しましょう。
研磨してもらえます。
グレーパール
グレーパールは、モノクロトーンであることから葬儀の場にふさわしいとされています。
ただ、落ち着いた印象のため、早くとも30代になってから身につけるようにしましょう。
ブラックパール
ブラックパールも、喪を表す黒が葬儀の場にふさわしいとされています。
グレーよりもかなり落ち着いた印象のため、40代以降になってから身につけたいアクセサリーです。
ネットショップでは「フォーマル用」を買うのが安心
葬儀のイヤリングについて解説しました。
葬儀用にパールのイヤリングを購入しようとするとき、ネットショップを利用する人もいるでしょう。
しかしネットショップでは、実際のパールの大きさや金具の雰囲気が分かりづらいという難点があります。
できればカジュアルなアクセサリーショップではなく、フォーマル用品専門のネットショップを使うのが安心です。
パール最高峰の一つである国産のアコヤ真珠は高価ですが、詳しく探せばきっと予算に合うものが見つかります。
ネックレスとセットで買っておくと、さらに便利に使えるでしょう。
この記事を書いた人
奥山 晶子
葬儀社への勤務経験、散骨を推進するNPO「葬送の自由をすすめる会」の理事の経験、遺品整理関係の著書・サイト制作サポートなどから、終活全般に強いライター。ファイナンシャルプランナー(2級)。終活関連の著書3冊、監修本1冊。最近の著書は「ゆる終活のための親にかけたい55の言葉」オークラ出版。ほか週刊現代WEBなどサイトへの終活関連コラム寄稿、クロワッサン別冊「終活読本」の監修や、令和6年5月発刊「ESSE」6月号のお墓特集を監修している。