兄弟(義理の兄弟)へ香典をいくら包むべき?金額相場を解説
更新:2022.04.30
兄弟(義理の兄弟)の葬儀へ参列することになった時、香典をいくら包むべきなのか。
香典の金額相場や注意点を1級葬祭ディレクターの筆者が解説させていただきます。
兄弟(義理の兄弟)の葬儀で香典を包む必要性は?
日本人の平均寿命は、男性81歳、女性87歳です。
多くの場合、兄弟(義理の兄弟)とあなたの年齢差は少なく、同年代の方が多いでしょう。
同年代である兄弟の葬儀が発生するというケースは、あなたもご兄弟もある程度年齢を重ねた状況にある場合が多く、主に70代以降から身近に起こり得る事として考えられます。
同じ屋根の下で生活を共にしているケースは少なく、世帯を別にして生活している場合が多いものです。
そのため葬儀の場面では兄弟であっても香典を用意する必要があります。
義理の兄弟への対応は?
葬儀の場において、義理の兄弟への対応は実の兄弟と全く同じです。
葬儀場でも兄弟夫婦が隣同士で着席しているはずです。
序列は全く同じで、香典金額相場も全く同等の扱いをします。
兄弟(義理の兄弟)へ包む香典の金額相場
香典金額の相場は下記を参考にしてください。
あなたが40代以降だった場合の香典金額相場
40代以降の方の香典金額相場は3〜5万円です。
あなたが現役でご活躍されている場合は5万円が相場です。
70代・80代など定年して年金生活者の方は3万円でも問題ありません。
香典は無理のない範囲で行うものです。
あなたが20代・30代だった場合の香典金額相場
20代・30代でご兄弟の葬儀に遭遇することはあまりないかもしれませんが、相場としては30代の方は5万円、20代の方は3万〜5万円が相場になります。
年齢と共に収入が上がっていきますので、相場も上がっていきます。
ご兄弟が結婚されていた場合は、配偶者が喪主をされるでしょう。
ご兄弟が独身の場合は、あなたの両親が喪主になるでしょう。
葬儀場の受付係を通して香典を渡しても構いませんし、直接手渡しでも構いません。
夫婦の場合は、それぞれ香典を別々に用意?
あなたが既婚で配偶者と葬儀へ参列する場合、香典は1人分で構いません。
香典は世帯で一つ用意するものであるため、二人分用意をする必要はありません。
香典袋は1つ、名前の記載は夫婦の連名でも構いませんが、世帯主の名前一つであることが多いです。
世帯主の名前のみが記載されていても、夫婦で出した香典という意味合いになります。
香典金額を2倍にする必要はありません
2人で用意したものだからと1つの香典袋に二人分の香典を用意して、金額を2倍にする必要はありません。
夫婦で用意する場合も、一人で用意する場合も金額は同じとなります。
兄弟(義理の兄弟)へ香典を包む時の注意点
兄弟が複数いる場合は、金額を統一したほうがいい
団塊世代の方など、ご兄弟が多くいらっしゃる方もいるでしょう。
その場合、香典金額は兄弟みんな同じにして統一したほうが無難です。
誰がいくらの香典を包んだのかは、香典帳に記録されます。
葬儀後に遺族がつい口を滑らせてしまえば、兄は少なかった、弟は少なかったと後々言われてしまうことや、陰口を言われてしまう恐れが出てくることもあります。
意図せずそのような事態になってしまったなら、後々後悔することになります。
皆が同じ金額であれば、噂も立ちません。
香典を包む前に相談出来れば良いでしょう。
香典だけでなく何かしてあげたい時
ずっと幼少期を一緒に過ごしてきた大切な兄弟の葬儀です。
香典だけでなく、他に何かしてあげたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、供花を送るなどがおすすめです。
「兄弟一同」とご兄弟で一緒に花を送る場合、各個人が花を送る場合もあります。
供花を送るのが当たり前ではなく、気持ちで行うものですから、送りたいと思った方が行えばよいものですが、複数兄弟がいらっしゃる場合は、注意が必要です。
供花を送るならみんな送る、送らない場合はみんな送らないと統一したほうが無難です。
兄の供花はあるけれども、弟の供花はないという葬儀場になり、周囲が違和感を感じる事態になってしまいますので、こちらも兄弟で話し合って決めましょう。
香典を渡す必要がない時もある
兄弟(義理の兄弟)の葬儀で香典を渡す必要がない場合をご紹介します。
あなたが喪主をする場合
亡くなったご兄弟が独身で、両親も二人ともすでに他界している場合、あなたが喪主をする可能性が高いです。
あなたが喪主をする場合は、葬儀を行う側になり、香典をいただく立場になりますので、香典を準備する必要はありません。
その代わり、故人がお金を残していない場合、葬儀費用を負担しなければならない可能性があります。
香典お断りの場合
葬儀に際して香典をお断りするケースも珍しくなくなりました。
そのような場合には、香典を準備する必要はありません。
以上、兄弟(義理の兄弟)の香典について解説しましが、香典の準備の仕方、マナーについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。