お葬式・葬儀にネイルはNG?ペディキュアについても解説
更新:2022.09.18
訃報はいつも突然です。
「今日の夕方、お通夜に行かなければならない」
ふと手元を見るとデコレーションネイルやジェルネイルがキラキラ光っていると、このまま参列しても良いのかな?
不安がよぎる方もいらっしゃるでしょう。
葬儀にネイルはNGではありませんが、派手めなものはあまり良くありません。
この記事では、葬儀にOKなネイルとNGなネイルについて解説させていただきます。
また、時間的な余裕がなく、どうしてもネイルを落とせないときの対処法についてもご紹介します。
ペディキュアについても補足しますので、ぜひご覧ください。
目次
葬儀にネイルはNGではない
前提として、通夜や葬儀に参列する際、ネイルは絶対にNGというわけではないことを押さえておきましょう。
もちろん可能であれば素爪のほうが好ましいですが、ネイルをしているということだけで、眉をしかめられることはまずありません。
ただ、OKなネイルと、NGなネイルがあることだけは確かです。
自分のネイルをチェックして、このまま通夜や葬儀に出かけても大丈夫か、オフした方が良いのかを判断するための知識をご案内します。
葬儀でOKなネイル
葬儀でOKなネイルは、以下の条件を全て満たしたものです。
・華やかではないピンク系やベージュ系など、肌色に近い色味
・単色である
・剥げたり、取れかけたりしていない
・光沢は控えめ
つまり、単なるおしゃれではなく身だしなみに収まる範囲のネイルであれば、そのまま葬儀や通夜に出かけても差し支えありません。
葬儀でNGなネイル
葬儀でNGなネイルは、以下のようなものです。
・落ち着いたピンクやベージュ系以外の派手な色味
・ツートーン以上のカラーを使っている
・ジェルネイル
・デコレーションネイル
・アートネイル
・ネイルチップ
高いお金をかけて施術するネイルも多いため、諦めがつかないこともありますよね。
これらのネイルをすぐには落とせない、あるいは落としたくないときの対処法については、後ほど解説します。
ペディキュアはどこまでOK?
仕事の関係などでネイルはできなくても、ペディキュアは欠かさず楽しんでいるという人は多いでしょう。
葬儀の席では、ペディキュアの可否も気になるところです。
靴を履いての参列だけなら、ペディキュアは気にしなくてOK
葬儀式場のホールは、多くが靴を履いたまま会葬する形式です。
一般参列者として会葬するのであれば、靴を脱ぐ心配はないでしょう。
ペディキュアは、靴に隠れて見えないため、どんな色を施していても構いません。
ただし、最近では和室やリビング形式の葬儀もあるため、行ったことのない式場の場合は、念のためホームページなどで葬儀ホールの詳細を確認してから出向きましょう。
畳に上がって参列するなら、派手な色味は落としたい
一方で、親族の場合は、派手な色味のペディキュアは拭き取って参列した方がいいでしょう。
喪主に挨拶するため、親族控室へ訪れる可能性があるためです。親族控室の多くは、和室です。
また、寺院での葬儀では靴を脱いで会葬するケースが多いため、やはり派手な色味は落としましょう。
時間がないけれど、葬儀や通夜までにネイルを落としたいときの対処法
学校や会社帰りに通夜へ出向かなければならないなど、逼迫した状況のときは、以下のような対処法が使えます。
ネイルを落としても構わないときには、試してみましょう。
近くにコンビニや百円ショップがあれば除光液を買いに駆け込む
除光液が売られていそうなショップが、学校や会社の近くにないでしょうか。
コンビニや百円ショップで除光液を買い、コットンやティッシュでオフしましょう。
時間があれば綿棒も購入し、細部まできちんとオフするのがオススメです。
消毒用アルコールをコットンに取り、拭き取る
消毒用アルコールは、除光液の代用品になります。コットンに適量を取り、じっくり拭き取りましょう。
アルコール配合のウェットティッシュも使えます。
マニキュアを重ね塗りして、乾く前に拭き取る
手元にマニキュアがあれば、重ね塗りをし、乾く前に拭き取りましょう。
前に施していたネイルも、一緒に取れる可能性があります。
どうしてもネイルを落とせないときの対処法
セルフオフするには専用の道具がいるジェルネイルなど、どうしてもネイルを落とせない事情があるなら、以下のような対処法はいかがでしょうか。
ベージュ系のネイルシールで対応する
コスメショップや100円ショップには、ネイルシールが売られています。
ベージュ系のネイルシールを購入し、今のネイルに重ねて貼ってみましょう。
時間があれば、トップコートを重ねて塗ると剥がれにくくなります。
ベージュ系のマニキュアを重ね塗りする
ベージュ系のマニキュアを、数回重ね塗りしてみましょう。
多少厚ぼったくなりますが、色味が目立たなければOKです。
元の色味を完全にカバーするためには、不透明タイプのものを選ぶのがコツです。
黒い手袋を着用する
衣料店のブラックフォーマルコーナーに葬儀用として売られている、レースの黒い手袋を着用します。
これならネイルを無理に剥がしたり、うえから重ね塗りをしたりする必要はありません。
ただ、一般参列者ではなく親族として参列するときは、手袋を外す機会が多くなります。
どうしてもネイルを外せない事情を遺族に説明し、儀式のときだけ手袋を着用する旨を伝えるのがいいでしょう。
ネイル好きな方は会社のロッカーに除光液や黒手袋を入れておこう
突然の通夜や葬儀で、ネイルをどうしたらよいかと悩む人のために、解決策をご案内させていただきました。
ネイルは今や特別なオシャレではないため、若い世代は当たり前にたしなんでいることも多いと思われます。
会社のロッカーに除光液を常備したり、ジェルネイルをたしなむなら黒手袋を購入したりして、急な参列にいつでも対応できるように備えておきましょう。
この記事を書いた人
奥山 晶子
葬儀社への勤務経験、散骨を推進するNPO「葬送の自由をすすめる会」の理事の経験、遺品整理関係の著書・サイト制作サポートなどから、終活全般に強いライター。ファイナンシャルプランナー(2級)。終活関連の著書3冊、監修本1冊。最近の著書は「ゆる終活のための親にかけたい55の言葉」オークラ出版。ほか週刊現代WEBなどサイトへの終活関連コラム寄稿、クロワッサン別冊「終活読本」の監修や、令和6年5月発刊「ESSE」6月号のお墓特集を監修している。