お葬式の髪型、ロングのやり方は?マナーに沿った3パターンを解説
更新:2023.12.12
ロングヘアの人は、お葬式のときの髪型に迷ってしまいがちです。
「いつもカジュアルなまとめ髪をしている」
「あまり髪を結わない」という人はなおさら、
フォーマルな場で髪型をどうするか悩むでしょう。
ロングヘアの人向けに、お葬式における髪型のやり方について解説します。
目次
まずはお葬式の髪型マナーを押さえておこう
ロングヘアに限らず、お葬式の髪型には基本的なマナーがあります。
まずは以下の5点を押さえておきましょう。
髪色はそのままでいい
一昔前は、あまりに明るい髪色でお葬式に出るのはNGとされていました。
しかしさまざまなヘアスタイルを楽しむ人が多くなるにつれ、髪色を気にする人は少なくなっています。
明るい髪色だからといって、わざわざお葬式のために髪を染め直す必要はありません。
「年配の方などに髪色を指摘されるのが嫌」と感じる人は、1日だけ髪色を黒くするスプレーなどで対応するのはいかがでしょうか。
色ムラがあると、かえって悪目立ちするため、家族や友人に協力してもらってきれいに塗りましょう。
肩のラインよりも長い髪は一つにまとめる
肩のラインよりも長い髪を下ろしたままにしていると、焼香などで頭を下げる際に髪の毛が落ちてしまい、悪目立ちします。
ヘアゴムなどでまとめますが、このとき2つ結びや三つ編みなどを作ってはいけません。
必ず一つにまとめます。
ヘアアクセサリーは黒一色で光沢や飾りのないものを使う
ヘアゴムやバレッタなどのヘアアクセサリーは、黒を選びます。
また、ラメ感やツヤのないものがお葬式にふさわしいとされているため気をつけましょう。
ビジューなどの飾りもNGです。
成人は必ずヘアスタイリングをする
素の髪をまとめたままだと、後れ毛や切れ毛が目立ちます。
フォーマルな喪服にふだんの髪型では、ちぐはぐな印象を受けてしまいます。
学生であれば素のままの髪でも仕方ありませんが、成人は儀式にふさわしい髪型を意識し、必ずスタイリング剤をつけてしっかりまとめましょう。
ボリュームのある髪型はNG
トップにボリュームを持たせる髪型は華やかなものです。
結婚式などの慶事にはふさわしいですが、お葬式にはふさわしくありません。
トップは自然にまとめることを心がけましょう。
お葬式の髪型1:黒いゴムで一つ結び
黒いゴムで一つ結びをするのは、お葬式の基本的な髪型です。
ロングヘアの多くの人が、一つ結びにして参列します。
ラメや光沢のない黒ゴムを用意し、ひとまとめにするだけです。
このとき、髪を結ぶ位置が高くなりすぎないよう気をつけましょう。
ポニーテールをつくってしまうと、元気な印象が儀式の場にふさわしくありません。
耳の中心よりも下のラインを意識します。
一つ結びにするときはヘアオイルやワックスで髪がばらつかないようにしてから、必ずコームを使って仕上げます。
後れ毛が目立つ場合は黒いピンで対応するか、ワックスでなでつけましょう。
お葬式の髪型2:バレッタやヘアクリップ、おだんごネットを使う
黒いゴムではなく、バレッタやヘアクリップを使うことも可能です。
黒一色で光沢や飾りのないヘアアクセサリーを準備して、ひとまとめにしましょう。
ヘアクリップの場合
ヘアクリップを使うときは、毛先に気をつけます。
ロングヘアでもとくに髪が長い人は、ヘアクリップから毛先が長くはみ出てしまうことがありますが、ピョンピョンと跳ねている毛先は儀式で目立ってしまいます。
なるべくヘアクリップの中に毛先をしまうのがおすすめです。
バレッタの場合
ストレートヘアの人がバレッタを使うと、時間が経つにつれバレッタが下へずれていき、ヘアスタイルが崩れてしまうことがあります。
儀式中にヘアスタイルを直す必要がないよう、黒ゴムで結ったうえでバレッタを使ってはいかがでしょうか。
おだんごネットの場合
おだんごネットは毛先の仕上がりを気にする必要がない便利なヘアアクセサリーです。
葬儀社の従業員にも愛用している人が少なくありません。
髪の傷みが気になったり、ヘアスタイルの崩れが心配だったりする人は、一つ持っておくと安心です。
お葬式の髪型3:和装に似合うまとめ髪
遺族の立場になると、和装の喪服を着る機会があるかもしれません。
和装のヘアスタイルは難しい印象がありますよね。
自信がない人はプロに任せてしまった方が安心です。
葬儀社に依頼し、喪服の着付けを行う前に、美容師さんに来てもらいましょう。
料金が発生するので、金額は忘れずに確認しましょう。
自分で髪型を整える場合のやり方として、最も簡単なのはおだんごネットで仕上げることです。
髪を低い位置で一つ結びにし、おだんごネットでまとめます。
ポイントは、耳の中央よりもだいぶ低い位置でまとめること。
和装にふさわしい落ち着きが出ます。
おだんごネットを用意できない場合は、黒ゴムとピンを使ってまとめ髪をつくりましょう。
耳の中央よりもだいぶ低い位置で髪をひとまとめにし、毛先をゴムに通して輪をつくります。
その後、毛先を黒ゴムのまわりにグルグルと巻いて、最後にピンで留めて隠します。
崩れやすい髪型なので、最後にピンやスプレーで固定するのが重要です。
後れ毛と毛先に気を配り、マナーに沿った髪型を
以上、お葬式におけるロングヘアの髪型について解説しました。
どの髪型も、後れ毛がないようしっかりスタイリング剤やピンで固定し、毛先を落ち着かせるのが重要です。
儀式にふさわしい落ち着きが出るように仕上げましょう。
また、儀式の前には化粧室に寄り、髪型が崩れていないかチェックを忘れずに。
この記事を書いた人
奥山 晶子
葬儀社への勤務経験、散骨を推進するNPO「葬送の自由をすすめる会」の理事の経験、遺品整理関係の著書・サイト制作サポートなどから、終活全般に強いライター。ファイナンシャルプランナー(2級)。終活関連の著書3冊、監修本1冊。最近の著書は「ゆる終活のための親にかけたい55の言葉」オークラ出版。ほか週刊現代WEBなどサイトへの終活関連コラム寄稿、クロワッサン別冊「終活読本」の監修や、令和6年5月発刊「ESSE」6月号のお墓特集を監修している。