【葬儀社を手配】家族が亡くなった時、葬儀の手配をする際の手順と注意点

更新:2023.04.22

大切な家族がもしもの時のこと・・・。

それはあまり考えたくないことですし、できればずっと訪れて欲しくないことです。

そんな家族の万が一の時について、真剣に考えておこうと決断された方がこの記事をご覧になっていると思います。

大変なご決断をされたあなたのお役に立てるように、葬儀社を手配するときの流れや注意点を1級葬祭ディレクターが真摯に解説させていただきます。

家族が亡くなった時の流れ

お亡くなりになる場所により、その後の流れが異なる場合がありますので、それぞれ見ていきましょう。

病院で亡くなった場合

最も多いのは病院でお亡くなりになるケースです。

病棟スタッフから担当医へ連絡が行き、担当医が駆けつけ診断を致します。

ご逝去の場合は、担当医から死亡宣告を受け、死亡診断書を作成いただきます。

死亡宣告から死亡診断書作成まで同じ場所で完結するので、最もスムーズに事が運びます。

介護施設等で亡くなった場合

病院と隣接している介護施設、あるいは施設内に医師が常駐している介護施設であれば、死亡宣告や死亡診断書の発行も比較的スムーズに事が運びますが、介護施設によっては医師がいない施設もあります。

この場合、まず介護施設の職員が担当病院へ連絡をして医師の派遣を要請します。

医師が到着次第、ご逝去の場合は死亡宣告を受けます。

死亡診断書は、病院が近隣であればすぐに作成いただけることもありますし、その場ですぐに作成は困難なため、時間を改めて病院へ受け取りに行くこともあります。

自宅で亡くなった場合

かかりつけの医師がいる場合は、時間に関係なくかかりつけの医師に連絡をします。

かかりつけの医師がいない方は、110番、ご家族が警察へ連絡をして、事情を話します。

警察が自宅に訪問して、警察が担当医を手配します。

警察から手配された医師が死亡宣告を行い、死体検案書を発行します。

自宅で亡くなった場合については、詳しくは下記の記事をご覧ください。

葬儀社の手配方法について

お亡くなりになる場所がどこであっても共通する事があります。

葬儀社が実際にご逝去場所までお迎えに動けるのは、死亡宣告が行われてからになります。

これを踏まえて葬儀社の手配方法とタイミングについて解説させていただきます。

葬儀社へ葬儀を依頼するタイミング

葬儀社へ葬儀を依頼するタイミングは、死亡宣告を受けてからになります。

医師の死亡宣告を受けていない段階では、葬儀社による搬送業務は許されません。

しかしお電話でのご相談は承る事ができます。

ですから「よくわからない」「不安だから助けて欲しい」「心配で心細い」といった心境であれば、葬儀社への連絡をためらうことなく、電話をしてみることをおすすめします。

葬儀社へ葬儀を依頼する時に伝える内容

葬儀社へ葬儀を依頼する時に伝える内容は、一般的に下記の通りです。

・今どこにいらっしゃるのか(病院・介護施設・自宅)

・どなたがお亡くなりになられたのか(故人のお名前、年齢)

・どこにお住まいなのか(故人の住所)

・ご安置を希望する場所(葬儀会館・)

※この場合にご安置場所が未定の場合は、未定と伝え、葬儀社が来るまでの間に家族で話し合っておきましょう。

・連絡者様のお名前、続柄、連絡先

下記の記事では葬儀社へ連絡するタイミングや方法について、より詳しく記載していますので、よかったら合わせてご覧ください。

予め葬儀社を決めている方へ

予めもしもの時に依頼する葬儀社を決めている方は、葬儀社へ連絡するタイミングと伝えるべき内容さえわかれば、もう大丈夫でしょう。

お悩みは少ないはずです。

葬儀に向けての準備で家族のスケジュールの把握など、葬儀の日程をどうするか、これから用意するもの、これらに関心が向かうはずです。

下記の記事が参考になると思いますので、よかったらご覧ください。

予め葬儀社が決まっていない方が注意したいこと

私がこの記事で一番伝えたいことはここです。

予め葬儀社が決まっていない方が、大切なご家族の訃報に接した時です。

予め葬儀社を決めていなかった方の中には、全く予期せぬ出来事であまりにも突然に起こったため、「まだこんな事になるとは思っていなかった」という方も多くいらっしゃいます。

前もって葬儀のことを考えると、家族の死期が近づきそうで嫌だったという声もお聞きします。

前もって葬儀社を決めていなかった方が直面するのが、下記のような事柄です。

施設から「葬儀社を早めに決めてください」

通常、看護師から「それでは決まっている葬儀社があれば、今から連絡をお願いします。決まっていない場合はお早めに手配をお願いします。」

言い方の程度に差はありますが、病院や介護施設の職員から「葬儀社を早めに決めて連絡してください」と伝えられます。

「2時間以内に葬儀社を決めてここを出発してください」と言われたとおっしゃるご遺族様もいらっしゃいました。

早目に施設を出て欲しいとの意向は理解できるのですが、露骨に表現されるとご遺族に焦りが生まれるものです。

ここで焦ってよくわからないうちに葬儀社へ連絡するのは避けましょう。

家族で相談して、どこかの葬儀社の会員に事前になっていないか、確かめてみましょう。

施設から「葬儀社を紹介しましょうか?」

なかなか葬儀社の手配が進まない時、「葬儀社を紹介しましょうか?」と施設の方から言われる場合もあります。

施設の方からすれば、素早く今すぐ対応してくれる葬儀社が一番有り難く、そういう葬儀社であれば、遺族への対応も安心してお任せできるだろうと考えがちです。

「葬儀社から紹介料をもらっているから〜」という場合もあるかもしれませんが、多くの場合は家族が困っている姿を見ているから、善意で助言している場合が多いでしょう。

また、早く施設を出てもらいたいという意向も働いているでしょう。

葬儀社の手配を迫られた時に知っておきたいこと

突然、家族に降りかかってきた家族の死という現実を受け止めきれないまま、葬儀社の手配を素早くして欲しいと迫られます。

家族の死は、普段は職場で冷静な判断力が武器の60代男性の判断力まで鈍らせることもあります。

普段は温和で優しい50代男性が攻撃的な口調で怒りっぽくなることもあります。

これらは全て家族の死が引き起こすもので、怒り、ショック、虚無感、悲しみ、無力感、情緒不安定など様々な現象が起こります。

これは特別なことではなく、グリーフワークという人が死別の悲しみから立ち直るまでの過程で起こるものです。

グリーフワークについて詳しく知りたい方は合わせて下記の記事をご覧ください。

このような精神状態になっているご遺族にとって、「葬儀社をすぐに決めてください」は、酷なことだと私は常日頃感じています。

そこでどう対処したら良いのかをアドバイスさせていただきます。

・まず搬送だけ依頼、葬儀社は後でゆっくり決める

・施設から早く出てほしい

・葬儀社が決まっていない

この場合は、施設からまず出ることだけを行うのです。

施設の指定業者、ネットで検索して見つかった業者、知っている葬儀社、どこでも構いませんので搬送のみを行なっていただけるか相談をしてみましょう。

「葬儀全般の依頼ではなく、搬送のみ依頼したい」と伝えるのです。

広島であれば、私たち広島自宅葬儀社が広島県内全域を対応させていただきます。

これですぐに施設を出る事ができて、自宅へご安置もできますし、自宅でゆっくり葬儀社を選ぶ時間を持つこともできます。

業者へ相見積もりも可能ですし、家に複数の葬儀社に来てもらうことも可能です。

何時までこのまま滞在しても構わないのか、交渉する

葬儀社がまだ決まっていない場合、葬儀社を決めるための時間も必要になります。

病院や施設の職員に最大いつまでなら滞在させていただけるか、交渉をしてみましょう。

決断までの期限が決まれば、幾分かは精神的に楽になれます。

「1分、1秒でも早く決めないといけない」と思うのと「○○時までに決めればいい」と思うのでは、精神的な余裕が変わります。

すぐに施設へ駆けつけられない家族も多くいらっしゃる

ご逝去前に病院から連絡が来て、家族が病室へ急いで駆けつけ、医師からご臨終を伝えられる。

このような例をイメージされる方が多いと思いますが、実際は多くの場合に異なります。

遠方に住んでいる場合、病院から連絡が来てもすぐには駆けつけることができません。

このような方は、遠慮なくご自身の事情を話しておきましょう。

実際、「翌朝の新幹線の始発に乗って向かいます」という場合もあります。

家族全員が近郊に住んでいるということも現代では少なくなり、すぐに病院へ駆けつけられない事例も多くあるのです。

このような場合、半日〜1日家族が病院へ到着するのを病院側は待ちます。

ご家族は病院へ着くまでに葬儀社を決めればいいということになりますので、若干の猶予があります。

すぐに葬儀社を手配というわけではありません。

この間に家族で話し合って決めていきましょう。

最後に

ご逝去後に施設の職員から「早く葬儀社を手配して欲しい」と促されるように感じてしまうことがあるかもしれません。

しかし多くの場合は誤解であり、施設の方々もご家族の事情を考慮してくださいます。

仮に「早く出て欲しい」とはっきり言われたとしても、早く出ることはできない事情があるとはっきり伝えましょう。

それでも「早く出てくれないと困る」と言われたら、搬送のみを行なってくれる業者へ搬送のみお願いして、葬儀社は後でゆっくり考えていきましょう。

それがこれからの葬儀やあなたの周りのご家族を守る事に繋がります。

まずは遠慮することなく希望を伝え、時間的猶予をいただき、冷静に葬儀社を選んで手配する。これが一番だと思います。

広島県でお葬式をお考えの方であれば、私がお手伝いできますので広島自宅葬儀社へお電話ください。

至急のお急ぎの場合でも遠慮なくご相談ください、24時間365日いつでも対応可能です。

全身全霊でご家族様のためにどんなご要望にも対応させていただきます。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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【3】故人様のお体を自宅へご安置させていただきます。
6畳一間あれば、和室・洋室はどちらでも構いません。
お布団がない、仏具がない等の場合でも弊社が用意いたしますのでご安心ください。
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