お葬式の靴下は何色?男女別、子どもの場合などについて解説
更新:2023.02.15
葬式の服装といえば喪服ですが、喪服の下にどんな靴下をはけば良いか、ご存知でしょうか。
いざというとき、意外と「喪服は準備していたけれど、靴下は準備していなかった」と慌てがちになるものです。
今回は、お葬式で履く靴下について解説させていただきます。
成人男性が葬式で履く靴下は黒
葬式では、成人男性は黒い靴下を選びます。
ワンポイントなどがついていない、無地の黒靴下です。
丈はふくらはぎあたりまでのクルーソックスがベストですが、ハイソックスでも構いません。椅子に座ったとき、スーツの裾から肌が見えない丈を意識します。
素材は光沢さえなければどのようなものでもかまいませんが、ビジネスシーンで使われる薄手のタイプを手にしましょう。
リブ編みのものや、冬用の分厚い靴下はカジュアルな印象を受けるため避けます。
新調せず手持ちの靴下を使うときは、履いたときにつま先やかかとの薄さをチェックしてください。
知らず知らずのうちに、肌が見えるほど薄くなってしまっているかもしれません。
薄くなった靴下は履かないよう、気をつけましょう。
毛玉がついてしまっている靴下もNGです。
不安であれば、一足新調するのがおすすめです。
シンプルな黒靴下は、コンビニや100円ショップでも手に入ります。
急な通夜でも、喪服で出かけた際に新調し、トイレなどで履き替えれば安心できます。
成人女性が葬式で履くのは黒いストッキング
葬式では、成人女性は黒いストッキングを履きます。
素肌が透けて見える程度のストッキングが理想的です。
注意したいのが、タイツを履かないことです。
肌が全く透け見えしないタイツはカジュアルシーンで着用するものとされ、葬式ではマナー違反となります。
厳寒地の葬式以外では、タイツを履かないようにしましょう。
よく「どこまでがストッキングで、どこからがタイツか」が議論になることがあります。
「ストッキング」として売られているものであればどれでも葬儀に適しているため、それほどデニール数を気にしなくても構いません。
しかし、ものによってはパッケージに「ストッキング」とも「タイツ」とも書かれていない商品が多いため、迷ってしまう人がいることでしょう。
一般的には25デニール前後のものをストッキング、30デニール以上のものをタイツと呼びます。
葬式用にストッキングを新調するなら、デニール数に注目して購入しましょう。
手持ちのストッキングのデニール数が分からないなら、「ふくらはぎから足首の肌がしっかり透けて見えるか」をチェックします。
履いてみたときに太もも部分を見て「透けているからストッキング」とは判断しません。
なぜなら、葬式の場で見えるのは、ふくらはぎよりも下の部分だからです。
見える部分の肌が透けていなければ、「かなり分厚いから、タイツでは?」と思われてしまいます。
なお、暗いところで見るとストッキングは実際よりも黒く見えがちです。
明るいところで全身鏡を見てチェックしましょう。
スカートスタイルであればパンティーストッキングやガーターストッキングを、パンツスタイルであればハイソックスタイプのストッキングを履きます。
椅子に座ったときパンツの裾から素足が覗かないのであれば、クルー丈のストッキングでも差し支えありません。
ショート丈や足先だけを包み込むような短いものは避けます。
なお、網タイツは黒いストッキングの一種ではありますが、儀式の場にはふさわしくありません。
ストッキングは破れやすいため、予備をバッグに忍ばせておくのがおすすめです。
セレモニーホールに到着したときや儀式の前に、伝染していないかチェックしましょう。
制服がある子どもの靴下は校則に合わせる
子どもの靴下は、男女関係なく校則に合わせます。子どもの正装は制服であり、喪服として制服を着用するためです。
黒、白、紺など、いつも登校のときに履いているソックスを、そのまま使いましょう。
しかし、男性の靴下同様、手持ちの靴下を履かせるときは毛玉や汚れ、部分的に薄くなっていないかをチェックしましょう。
とくに注意したいのが白い靴下です。
子どもの靴下はただでさえ汚れがちです。
「少しでも白い靴下を」と神経をとがらせて選ぶよりは、新調した方が早いかもしれません。
なお、白い靴下の場合は雑巾などで靴の中の汚れを取り去っておきます。
せっかくの新しい靴下も、靴の中が汚れたままであれば、汚れが移ってしまうためです。
制服のない子どもの靴下は無地の黒がベスト
葬式の際、制服のない子どもの靴下は、無地の黒が最もふさわしいとされています。
手持ちの黒い靴下を使う際は、洗いすぎて色あせていないかをチェックするのが大事です。
子どもの靴下の場合、黒の次にふさわしいとされているのが、「紺」「グレー」「白」といった落ち着いた色合いです。
黒い靴下が見当たらない場合や、購入する余裕がない場合は、探してみましょう。
とくに幼い子の場合、キャラクターなどのポイントがついた靴下しか見当たらないかもしれません。
時間に余裕があれば新調するのがおすすめですが、幼児の靴下はコンビニやスーパーなどで手軽に買えるものでもありません。
ワンポイント程度であれば、許容範囲といえます。
葬式のときは足元まで気を配って
以上、葬式のときの靴下について解説しました。
靴下はスーツの下からチラリとしか覗かないため「どんなものでもよいか」と気を抜いてしまいがちです。
しかし、遺族はあいさつ時に必ず頭を下げるもの。
つまり、足元は意外と見られています。
小さなマナー違反で周囲をがっかりさせずに済むよう、靴下まで気を配りましょう。