叔父叔母への香典はいくら?参列しない場合は?金額相場を解説
更新:2022.05.09
叔父(叔母)の葬儀へ参列することになった時、香典をいくら包むべきなのか。
参列しない場合はどうしたら良いのか。
1級葬祭ディレクターの筆者が香典相場や注意点を解説させていただきます。
兄弟(義理の兄弟)へ包む香典の金額相場
叔父(叔母)は幼少期からお世話になった、可愛がってもらった記憶が残っている方も多いのではないでしょうか。
葬儀の知らせを受ければ、駆けつけたいと思うものです。
香典の金額相場は下記を参考にしてください。
あなたが20代の場合
20代の方であれば、1万円が相場です。
一般参列者の相場が3千円〜5千円ですから、相場よりも高額になります。
親族という立場、これまでお世話になったということで1万円が相場ですが、学生の方や用意が難しい方は、5千円でも構いません。
金額よりも甥姪が香典を用意してくれたことに、ご遺族は感謝されるはずです。
あなたが30代の場合
30代の方も相場は1万円です。
既婚の方、独身の方がいらっしゃると思いますが、いずれの場合も相場は同じ1万円です。
香典は世帯で1つ用意するものなので、既婚の方はご夫婦で1つ香典を用意しましょう。
中へ包む金額は1万円で構いません。
あなたが40代の場合
40代の場合、会社でも役職がつき、年収が上がっていく方も多くなる時期です。
香典相場は1万円〜3万円となります。
無理のない範囲でこれまでお世話になった感謝の印として香典を包みましょう。
叔父(叔母)の葬儀へ参列しない場合
叔父・叔母の葬儀へ参列したいけれども、難しい場合もあります。
よくあるのが、叔父叔母の住んでいる地域とは離れて暮らしているケースです。
行き帰りにかかる時間、通夜・葬儀の日程を考えると、まとまった休みを取らないと対応できないのです。
会社の都合、家族の都合、さまざまな条件をクリアして参列することになるのですが、残念ながら参列しないという判断をせざるを得ない場合もあります。
この場合も香典を用意するのが望ましいです。
方法はいくつかありますのでご覧ください。
親や兄弟に頼む
よくあるのが葬儀へ参列する自分の親や兄弟へ、代わりに自分の香典も用意して欲しいと頼む方法です。
親や兄弟に香典を立て替えてもらって、後でお金を返すという形です。
香典袋の中身に住所を書く必要がありますので、代わりに用意してくれる家族へ忘れずに伝えておきましょう。
現金書留で葬儀場へ郵送する
香典を現金書留で郵送する方法です。
宛先は、葬儀場のご遺族がいる場所となります。
ご遺族が不在の場合は受け取ってもらえないリスクもあります。
何かしらの都合でタイミングが合わず、受け取ってもらえなかったという事も起こり得るので送る際は、遺族の滞在している時間帯を確認してから送るようにしましょう。
なぜなら送り先が葬儀場だった場合、葬儀場職員が代わりに受け取ることはできないのです。
葬儀後に送る
葬儀が終わって、香典を現金書留で送る方法ですが、この方法もあまりおすすめできません。
気を遣ったつもりでも、遺族からすれば、葬儀が無事に終わり、一段落した時に香典が届くのです。
そのたった一つの香典であっても、香典帳へ追加で記載することになり、お返し物や挨拶状の手配先の追加となることもあるのです。
香典返しの品物を選定した後に新たな香典が届いた場合、またお返し物を手配する手間が増えたと遺族が感じてしまいかねません。
叔父叔母へ香典を包む時の注意点
あまりにも高額すぎる香典は包まない
お世話になった人だからと言っても、あまりにも高額な香典を包むことは避けましょう。
甥姪が高額な香典を包むと、それよりも近い立場の兄弟、子供と同等の香典金額になってしまいかねません。
兄弟・子供からすれば甥姪と同じ金額になると立場がありません、困る場合もあるのです。
分相応という形で、相場の範囲で行うのが良いでしょう。
香典以外に何かしてあげたい時
香典だけでなく、叔父叔母の葬儀で何かしてあげたい、手伝えることはと思う方もいらっしゃると思います。
その場合は、「受付係をしましょうか?」と遺族へ尋ねてみてください。
家族葬の場合、葬儀の受付は会社関係や近所には依頼できないため、身内の中から係を選ぶことが多いものです。
甥・姪が受付係を引き受けてくれて助かるという場合もあるのです。
未経験でも大丈夫です、葬儀社が事前に手順を教えてくれますので問題ありません。
香典を渡す必要がない時もある
葬儀で遺族が香典をお断りしている場合は、香典を渡す必要がありません。
最近は家族葬で香典お断りをしている事例も多いので、事前に確認しておくことも必要になっています。
ご遺族に直接尋ねる方法、葬儀場に問い合わせて尋ねる方法があります。
気になる場合は、葬儀場の連絡先を聞いて電話をしてみましょう。
香典を持参して参列し、その場で香典お断りの事実を初めて知った場合、それでも全く失礼ではありません。
その時は香典を無理に渡さずに、そのまま持って帰りましょう。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。