火葬場への移動は自家用車がいい?バスがいい?親族はどうする?
更新:2022.03.24
火葬場へと霊柩車が出棺する際、喪主は霊柩車に乗車します。
一方でその他の同行する親族の交通手段はどのようになるのか、疑問に思う方もいらっしゃると思います。
親族は火葬場へどのように向かうとよいのか、解説させていただきます。
目次
火葬場への移動手段
火葬場へ行く交通手段としては、主に自家用車で対応する方法、マイクロバスで対応する方法が一般的です。
マイクロバスは20名前後の乗車定員になります。
以前はマイクロバスの稼働率も高かったのですが、近年は家族葬の増加による葬儀規模の縮小化、コロナ禍による三密回避の影響で稼働率も減少しています。
また、マイクロバスでは大きすぎるというニーズに対して、ジャンボタクシー(10人乗り)で対応することも出てきました。
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
自家用車のメリット・デメリット
メリット
・余分な費用がかからない
・リラックスできる
・移動中の車内で他の親族に気を遣わなくて済む
・マイクロバスに比べると三密を防げる
・火葬場からそのまま帰ることもできる
デメリット
・場所を知らないと迷ってしまうリスクもある
・後ろをついて行っても、信号の兼ね合いで逸れてしまうこともある
・万が一事故をした時に後味が悪くなる
マイクロバス・ジャンボタクシーのメリットデメリット
メリット
・集団行動なので誰かが逸れてしまう心配がない
・自家用車で参列していない方は助かる
・不慣れな場所でも安心
デメリット
・喪主はバス代を負担しなければならない。バス相場3.5万円〜4万円。ジャンボタクシー相場2〜3万円。
・集団行動なので、周りに気を遣わなくてはならない。
・リラックスはできない。
・コロナ禍では、大人数でのバス移動に抵抗のある方もいる。
ハイヤーのメリット・デメリット
メリット
・バスよりは安価である
・自家用車で参列していない方は助かる
・不慣れな場所でも安心
・少人数であれば
デメリット
・喪主はハイヤー代を負担しなければならない。相場1.5~2万円
・4名乗車のため、2台出せばバス代とあまり変わらない
・リラックスはできない
家族葬では自家用車で対応が多い
地域性によりますが、車で参列することの多い県では、自家用車で火葬場へ行くケースが年々増えています。
ナビをつけている車が多くなっていることで、自家用車で対応する場合に迷ってしまう可能性が少なくなっていることが要因として考えられます。
また家族葬が増えていることで、マイクロバスでは大きすぎるという点や、そのまま火葬場から帰宅できるという点も自家用車が選ばれている理由としてあります。
元々は葬列の代わりだった
バブルの頃から平成初期では、霊柩車の後ろを黒色のハイヤーが連なって火葬場へ行くことも普通にありました。
その台数で葬式の豪華さ、故人の偉大さを競う時代もあり、10台以上の黒色ハイヤーで葬列を組んで火葬場へ向かうこともありました。
元々お葬式は、村の人達がそれぞれ葬具を持って、棺を担いで葬列を組んで火葬場へ歩いて行っていたのですが、それを現代版にした風習でした。
その後、葬儀を派手にしたくないニーズが年々高まり、家族葬の登場で規模が縮小化したことが決定打となり、この風習もいつしか消えていきました。
今は利便性で判断を
収骨後のスケジュールは?
火葬場で収骨後にどのようなスケジュールになるのか。葬儀場へ戻って繰り越し初七日法要や御斎を行うのか、それとも火葬場で解散なのかで移動手段が変わってくることもあります。
葬儀場へ戻る必要があるのであれば、それぞれの自家用車を置いてバス1台で火葬場へ行く選択肢も出てくるでしょう。
逆に葬儀場へ戻る必要がなければ、火葬場へ自家用車で行くことが、火葬場からそのまま帰宅出来る方法も取れるようになるため、合理的になるでしょう。
ホッと一息つきたい場合
不慣れな葬儀、久しぶりに会う親族といつもとは異なる環境で緊張状態が続きます。
束の間のホッと一息つきたい場合は、自家用車だと他の親族はいない空間になるので良いでしょう。
小さなお子様をお連れの場合
小さなお子様がいらっしゃる場合、自家用車におむつやミルクを積んでおくことや授乳スペースとしても使用できます。
集団行動を余儀なくされるバスと比べて自家用車の方が利便性は高まります。
喫煙者の場合
喫煙者の方は、葬儀前後と集団の中で喫煙場所もなかなか確保しづらい面もあるかもしれません。
ご自身の自家用車であれば、周囲に迷惑をかけることなく喫煙も可能になりますので、場合によっては自家用車の方が利便性は高まります。
自家用車のない方、運転が不慣れな方が多い場合
車のない方が多い場合、運転が不慣れな方が多い場合は自家用車以外の選択肢が喜ばれるでしょう。
このようにどちらが良い悪いとはございませんので、それぞれの事情に合った形で判断すると良いでしょう。
駐車台数に限りがある場合
火葬場の駐車可能台数が多く見込めない場合、車の台数を減らすことが求められる場合もあります。
火葬場によって異なりますので、事前に葬儀社スタッフに尋ねるなどして判断すると良いでしょう。