会社の同僚への香典相場は?上司・部下、両親・祖父母で異なります

更新:2022.03.18

同じ会社で働く仲間に訃報があった時、葬儀へ香典を用意する場合にどのくらいの金額を包めばよいのか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

この記事ではそんなお悩みにしっかりお答えさせていただきますので、ご覧ください。

会社関係の香典相場を決める3大要素

まず会社関係の方へ香典を包む場合、相場を決定づける要因は3つあります。

あなたの年齢

1つ目はあなた自身の年齢です。サラリーマンの場合、年功序列で年を重ねるごとに給与が上昇する会社は今でもまだ多く、平均年収も20代に比べて40代の方が高いです。

香典の額も年齢と共に上がっていくイメージで捉えていただければと思います。

あなたと相手の関係性

2つ目は、あなたと相手の関係性です。相手があなたにとって上司なのか、同僚なのか、後輩なのか、これも場合によっては香典の額が変わる要素になります。

特にあなた自身が上司の場合に、関係してまいります。

部下が上司へ香典を包む場合よりも、上司が部下に香典を包む場合のほうが相場は高くなります。社会的地位の高い人のほうが相場は高くなります。

相手にとって誰が亡くなったのか

3つ目は、会社の同僚の親が亡くなったのか、祖母が亡くなったのか、それともご本人が亡くなったのか、これも相場が変わってくる要素となります。

祖父母→両親→本人の順番で相場は上がっていきます。

会社関係の香典相場は?

では実際の香典相場を見ていきましょう。

相手が上司の場合

20代30代40代
上司本人5千円5千〜1万円1万円
上司の両親3千〜5千円3千〜1万円5千〜1万円
上司の祖父母3千円3千円3千〜5千円

相手が同僚・後輩の場合

20代30代40代
同僚・後輩本人5千円5千〜1万円1万円
同僚・後輩の両親3千〜5千円3千〜1万円5千〜1万円
同僚・後輩の祖父母3千円3千円3千〜5千円

あなたが上司、相手が部下の場合

主任・係長課長部長〜
部下本人5千〜1万円1万円1万円〜
部下の両親5千〜1万円5千〜1万円1万円〜
部下の祖父母3千〜5千円3千〜5千円1万円〜

あなたがパート・アルバイトの場合

20代30代40代
勤め先の本人3千〜5千円3千〜5千円3千〜5千円
勤め先の両親3千円3千円3千円
勤め先の祖父母 1千~3千円 1千~3千円 1千~3千円

会社関係の方へ香典を出す際のポイント

香典は必ず包まないといけないものではない

社内の周囲が香典を用意しても、あなた自身まで必ず用意する必要はありません。

ご自身で香典を用意したいと思うかどうかが一番大切なことです。

周りに流されることなく自分の意志で決めましょう。

パートの方は用意するかは自分で判断

パートの方の場合、葬儀に参列するのであれば香典を用意したほうがいいでしょう。

しかし参列しないのであれば、必ずしも用意する必要はありません。

相手がたとえ上司であっても、ご自身が香典をしたいと思えば用意する、そうでない場合はしないという判断をしましょう。

一番大切なのは無理をしないことです。

上司への香典の場合、金額相場は高くならない

同僚・後輩へ香典を包む時よりも上司へ包む時に気を遣う方も多いでしょう。

上司へ香典を包む時に相場が高くなる情報も一部ありますが、これは誤りです。

香典の大前提として、無理して行わないが原則としてあります。

上司だからと無理して高額な金額を包むことはやめましょう。

先程の金額相場をご覧いただくと、上司へ包む金額と同僚・後輩へ包む金額は同じことがわかります。

包む金額は無理をしない

年齢と共に香典相場が高くなるのが一般的ですが、無理をしない金額を包むことは一番大切です。あなたと周囲の方が異なる金額であっても気にしないことです。

金額よりも香典を包む行為が意味のあることです。

本人の場合は高額、それ以外は3千円が主である

会社関係者の本人が亡くなった場合は、これまでお世話になった本人ですから香典の金額相場は高くなります。しかし相手のご家族のご不幸であれば、だいたい3千円が目安になることが多いと覚えておきましょう。

(社内で上司にあたる方は、相場は高くなります。)

金額は主に3つの中から選ぶ

香典はお一人で包む場合は、3千円、5千円、1万円が主流です。

なるべくいずれかの中から選択するようにしましょう。

会社関係の方へ香典を出す場合の方法

会社関係の方へ香典を包む場合、社内では3通りの方法があります。

各自が香典を用意

一つ目は、任意で香典をしたい人だけが用意をする。そして金額もそれぞれが自分で判断して決めるというものです。

グループでまとめて一つ用意

2つ目は、こちらも任意ではありますが、香典を用意したい人が集まり、一つの香典袋にみんなで香典を包むという方法です。

この場合、誰がいくら包んだのか、リストを作り香典袋の中に挿入します。

Excelで作った一覧表でも手書きでも構いません。

受け取る側が誰から幾らの香典をいただいたのか、把握出来るようにしておくことが大切です。香典袋の表書きには「◯◯株式会社 有志一同」と記載します。

グループで一律の金額を用意して一つにまとめる

こちらは先ほど同様に、香典をしたいという希望者だけが集まり香典を用意します。

先ほどと異なるのは、予め金額を統一しておく点です。

「香典をしたい方は、3000円用意してください。」とみんなが同じ金額を包む方法です。

こちらの場合も香典袋の中には、誰が幾らの香典を包んだのかリストにして入れておきましょう。そして香典袋の表書きは「○○株式会社 有志一同」となります。

「お返しは不要です」と香典を包む方法

社内で香典を包む場合に、実はもう一つ別の方法もあります。

この方法は大企業など葬儀が頻繁に発生する会社、主に葬儀に慣れている会社に多く採用されています。

一般的に遺族へ香典を送りたいと用意すれば、遺族は返礼品を準備します。

つまり良かれと思って用意した香典で遺族へ返礼品の負担をかけてしまうのです。

この負担をなくしたいと、会葬御礼、香典返しは受け取りませんのでご用意しなくて結構ですという方法です。

わかりやすくまとめましたので下記をご覧ください。

■通常の葬儀の場合

遺族がいただく遺族が負担する
香典を渡す¥5,000
会葬御礼を受け取る¥1,000
香典返しを受け取る¥2,500
残るお金¥1,500

■返礼品を受け取らない場合

遺族がいただく遺族が負担する
香典を渡す¥3,000
会葬御礼受取りを辞退する¥0
香典返し受取りを辞退する¥0
残るお金¥3,000

どちらの方法が遺族の手元にお金が残るのかは一目瞭然です。

返礼品を受け取らない辞退する方法は、遺族の手元に香典が残りますし、用意する社内の方々にとっても相場よりも香典を低く抑えられる。双方にメリットがあるのが特徴です。

葬儀が頻繁にある会社は負担が大きく、自然発生で生まれた日本人の知恵と言えるでしょう。

この方法をする際は、葬儀場の受付で香典袋を渡す際に「お返しは結構です」「会葬御礼は不要です」と係に伝えてください。

グループで用意する場合だけでなく、個人で香典を用意する場合でも可能です。

参考事例 教員が一律1000円

ある小学校の教職員が一律で1000円ずつ香典を集めてまとめて葬儀受付へ出されました。香典が一人1000円と相場よりも金額は低いのですが、「お返しは不要」ということで会葬御礼も香典返しも受け取っていません。ですから遺族の負担はありません。

下記をご覧ください。

■通常の場合

遺族がいただく遺族が負担する
香典を渡す¥3,000
会葬御礼を受け取る¥1,000
香典返しを受け取る¥1,500
遺族に残るお金¥500

■お返し不要の場合

遺族がいただく遺族が負担する
香典を渡す¥1,000
会葬御礼の受取りを辞退する¥0
香典返しの受取りを辞退する¥0
遺族に残るお金¥1,000

遺族は1000円いただいて、お返しは無いので1000円残る形となります。

このような結果になるので、香典が一人1000円でも全く問題はありません。

3000円包む場合よりも、お返しを受け取らなければ遺族の負担は軽くなっているのです。

香典の包み方や書き方についても知りたい方は下記をご覧ください。

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