葬儀社選びだけでない誰がサポートしてくれるの?担当者選びが大切な理由
更新:2022.07.20
はじめての葬儀の準備は、分からないことが多く、不安も多いと思います。
これから葬儀社を検討する際に、何を基準に決めればいいのか、お悩みでではないでしょうか。
私はこれまでに広島の葬儀業界に20年、現場で1,500以上の葬儀を担当させて頂き、葬儀社選びにご満足されたケース、逆に後悔されるケースも多く見聞きしてきました。
この記事では、これから葬儀社を選ぶ方に向けて、失敗しない選び方3つのポイントを分かりやすく解説していきます。
葬儀の現場でしかわからない真実を踏まえて、お伝えしていきますので、読者の皆様のお役に立てたら幸いです。
葬儀社選びの基準は「家から近い」が最も多い
葬儀社の選び方を解説する前に、多くの方はどうやって葬儀社を決めているのか、参考までに知っていただきたいと思います。
葬儀社を利用した方にアンケートを取ってみたところ、葬儀社を決めた理由は「家から近いから」という回答が約90%でした。
近年は超高齢化が進み、全国的に葬儀会館の数が増え続けています。
各社とも地域ごとに会館建設を進めているのが現状です。
つまり、葬儀社を比較検討して決めるケースは意外にも少なく、場所によってなんとなく決めてしまっている方が多いのです。
葬儀社選びだけでなく、葬儀担当者選びも大切
失敗しない正しい葬儀社の選び方は、結論から申し上げますと、「家から近いから」を最優先にしてはいけません。
優先順位を変える必要があります。
葬祭業は、人が人のお手伝いをするサービス業
葬祭業は人が人のお手伝いをするものです。
例えば過去にコンビニを利用された場面を思い出してみてください。
同じコンビニチェーンでもA店とB店では、店員の接客態度や店内の雰囲気が違うと感じたことはありませんでしたか?
気持ちの良い接客をするお店もあれば、レジで不愉快な気分にさせられたこともありませんか?
清潔で感じの良いお店もあれば、床が汚い、ゴミ箱が汚いなどで、嫌な気分になってしまった経験はありませんか?
友人と居酒屋で380円の生ビールを注文しました。
すぐに出してくれるお店と、待っても待ってもビールが来ないお店はありませんでしたか?
この場合、同じ380円なのに、ビールが届いた時の印象は、不思議と変わるのです。
提供する商品価格は同じでも、品質、スピード、接遇等によってお客様の抱く感情は変わっていきます。
感情をすぐに声に出来るお客様もいらっしゃれば、一旦飲み込んで我慢するお客様もいらっしゃいます。
お客様に何も言われてないからご満足いただけてるんだと勘違いしてはいけません。これがサービス業の本質で、葬儀社もサービス業になるのです。
葬儀の良し悪しは、葬儀担当者の質で決まる
コンビニや居酒屋であれば、不愉快になればそのお店へ二度と行かなければ済む話です。
しかし葬儀はそのようにいきません。
人生で何度もあるものではないのです。息子様が親御様の葬儀を出すのは一生に一度、もう二度と同じ場面は訪れません。
ビールも料理もなかなか持ってきてくれない飲食店のような葬儀社に当たってしまったら、どんな気持ちになるでしょうか。
その葬儀社を選んだ自分自身を責めて、後悔をすることになるかもしれません。
ここを選んだことを後から家族や親戚から酷評されるかもしれません。
それはなかなか消えるものではなく、ずっと背負って新たな人生を歩んでいかないといけなくなるのです。
このように葬儀は人が人のお手伝いをさせていただくサービス業なので、葬祭スタッフの能力がご遺族様へ与える影響が多分に大きいのです。
大切なご家族を亡くされたご遺族は大変な悲しみの中にいらっしゃいます。
普段の日常とは精神状態が全く違います。色々なことを素早く頭の中で考え処理していくことが困難になります。
お亡くなりになられた大切なご家族のことで、様々な感情が揺れ動いているのです。
そういう状況を理解し、汲み取って寄り添う接遇が出来るスタッフであれば、ご遺族にとって頼もしい存在に映るでしょう。
しかし残念ながら葬儀社スタッフ全員がそういうわけではありません。
サービスの悪い葬儀社のスタッフに当たってしまった場合、店内でグラスが割れて大きな音がするくらいでなければ、気付いてもらえないかもしれません。
親身に寄り添って欲しいご遺族が、なかなか気付いてもらえなかったとしたら、どうでしょう?
家から近いため、それでも満足度は変わらないでしょうか?
葬儀社選びの優先順位
筆者が考える葬儀社選びの優先順位、下記の順番で葬儀社を決定していくことです。
- 葬儀担当者の対応力、質
- 明瞭会計、適正な価格
- 利便性(葬儀施設までの距離、施設自体の品質)
1番優先すべきは葬儀担当者の対応力、サービスの質
一番重視すべきはスタッフの対応力、サービスの質です。
スタッフの質は次に説明させていただく明瞭会計、適正な価格にも通じます。信頼出来るスタッフであれば、費用の心配も軽減されます。わかりやすく丁寧な説明で親身になって相談に乗ってくれることでしょう。
葬儀の準備中は大切な家族を失った深い悲しみの中、参列者の連絡やお金を用意したり、やることが多くあり、徐々に不安も大きくなります。
例えば、ご遺族に「〜して欲しい」と言われる前にそっと準備をしてくれたり、気配りや心遣いを感じられる対応をしてもらえます。
後悔しない葬儀を行うためには、葬儀社の対応力、気配り、配慮といった目に見えないサービスの質を見極めることが大切です。
実際に葬儀のサポートをしてくれるのは、葬儀社ではなく葬儀社に勤めているスタッフです。
田舎の小さなスーパーにも感じの良い店員さんはいらっしゃいます。
大企業だから感じが良いというわけではありません。
葬儀も同じです、あなたの街にもきっといます。
ぜひ色々な葬儀社を事前に回って比較してみましょう。費用のご相談やご見学など行ってみてください。
2番目に優先すべきは明朗会計、適正な価格
葬儀社によって様々なプランが用意されていますので、初めての方にもスタッフが内容と料金を分かりやすく説明してくれる葬儀社を選ぶことが大切です。
葬儀社では「○○プラン 一式○○円」とよく見かけるかと思います。ただしプランに含まれているものが会社によって異なるため、プラン価格だけで比較するのは難しいと言えます。
プラン価格を見て決めるのではなく、正確な見積もりをとり、最終的な支払い金額を比較して検討することが大切です。
電話での問い合わせではなく、実際に葬儀社へ直接足を運んだほうが、正確な見積もりを出してもらいやすくなります。
ご家族が想像していなかったようなアドバイスをプロの目からしてくれた時はきっと感動されるでしょう。
注意点としては「やってみないと、いくらかかるのかわかりません。」とスタッフ自身が説明できないケースです。そういった葬儀社は避けてください。
葬儀の基本プランとオプション、適正な価格を葬儀社のスタッフからきちんと説明してもらい、納得した上で依頼しましょう。
3番目に優先すべきが利便性(家からの距離、施設自体の利便性)
先程、多くの方は家から近い葬儀社を選ぶ方がほとんどである事実をお伝えしました。確かに利便性は大事ですが、最優先事項ではありません。
例えば、自宅から一番近い葬儀社はスタッフの対応がイマイチで、2番目の葬儀社は家族や親戚の心に残る対応をしてくれる所であれば、2番目を選ぶべきです。
家から近い葬儀社に即決してしまうのではなく、他の選択肢も見つけて比較をしてみることが大切です。
家から近い施設が素晴らしい葬儀社でスタッフのサービスと質が良く、明瞭会計であれば、満足度の高い葬儀が実現するでしょう。
広島でおすすめの葬儀社とは?
最近はコロナ禍の影響もあって、「自宅で家族葬」を希望される方も増えています。「自宅で家族葬」とは故人と家族の思い出がある自宅で、少人数で葬儀を行うスタイルです。
コロナ禍で心配な密を避けることができ、アットホームで故人らしさを取り入れることができるのが特徴です。
少人数であれば、6畳あれば家族葬が可能です。
広島であれば「広島自宅葬儀社」が自宅で家族葬を専門に行なっている葬儀社になります。
スタッフは私を中心に1級葬祭ディレクターが揃ってますし、家族葬88,000円(税込)〜定額料金で追加費用がかかりません。
低価格、高品質でご安心いただけるのではないかと思います。
広島県内全域対応、無料の事前相談、資料請求にも対応してますので詳しくはホームページをご覧ください。
最後に
今回は、葬儀社選びの中で見落とされがちなこと、葬儀担当者の大切さについて解説させていただきました。
葬儀中の2日間〜3日間、長い時間を一緒に過ごす唯一の家族以外の人は葬儀社のスタッフです。
相談に行った時に「感じの良い人だな」と思えたなら、「もしもの時は、あなたにお願いしたいと指名は可能ですか?」と尋ねてみましょう。
自分でお世話をしてくれる葬儀社を選ぶだけでなく、担当者も選ぶ。
これが一番の安心だと私は思います。参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
廣田 篤 広島自宅葬儀社 代表
葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。